一般携帯比で利用率はFacebook3倍強、LINEは6倍強…スマートフォンでソーシャルメディア利用は後押しされる
2012/12/05 11:55
インプレスグループのインプレスR&Dは2012年11月20日、同社のシンクタンク部門インターネットメディア総合研究所の調査結果として、スマートフォンを中心とした携帯電話の利用動向に関する報告書「スマートフォン/ケータイ利用動向調査2013」の発売を発表した。その概要説明によれば調査母体においては、スマートフォンの利用によってFacebook、Twitterなどのソーシャルメディアの利用が著しくうながされていることが明らかになった。一般携帯電話利用者と比較して、スマートフォン利用者のFacebook利用率は3倍、Twitterでも2倍以上との結果が出ている(【発表リリース】)。
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今調査は2012年10月にパソコンのインターネット経由で8万5514人に対して概要調査、その後個人ベースでは13歳以上のスマートフォンユーザー1639人・一般携帯電話ユーザー1623人に対してパソコンのインターネット経由で、同年10月25日から30日にかけて本調査が行われたもの。本調査にはインプレスR&Dが保有する、性別・年齢階層別・携帯電話でのインターネットの利用時間別の人口構成比に可能な限り整合するように、サンプリングした上で調査が実施されている。
パソコン経由の調査なため、多分にデジタル技術との連動性が高く、世間一般を対象とした、例えば訪問・電話調査と比べれば多少は高い値が出てしまいがちだが、概要調査の結果によれば直近の2012年10月時点でスマートフォンの利用率は39.8%という値が出ている。
↑ スマートフォン利用率推移
↑ 性別・世代別スマートフォン利用率(2012年10月)
調査母体の特性上の底上げ効果があるとはいえ、ほんの3年ほど前までは40人に1人ほどだった利用率も、今では5人に2人までの利用率に手が届いている。いかに急速な普及率を見せたかが分かる。また属性別では他のデジタル機器同様、若年層ほど利用率が高く、女性よりも男性の方が高めの結果が出ている(10代がやや低めなのは、金銭的な問題だろう)。
さて、スマートフォンと一般携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)の利用者との間では、特にマルチメディア方面の機能、そしてソーシャルメディアの利用において、大きな違いがあると言われている(【ソーシャルメディアを利用する際の端末(2011年分反映版)】、【ツイッター利用率は約4割…スマートフォン利用者はソーシャルメディアを良く使う】)。今件ではそのうちソーシャルメディアにスポットライトをあて、主要ソーシャルメディアの「その端末での」利用率を尋ねている。
↑ 主なソーシャルメディアの利用率(LINEはソーシャルメディアとしての利用率)(2012年10月)
全般的に一般携帯電話による利用率を超える形で、スマートフォン利用者によってソーシャルメディアがアクセスされている。これは画面の大きさ、タッチパネル方式による操作感覚、さらには提供されている専用アプリの活用で、使いやすいインターフェイスで利用できることを起因としている。mixiがスマートフォン・一般携帯間の利用率差異が多少小さめなのは、早期から一般携帯向けアプリが導入されており、その便宜性の高さによるもの。つまり「スマートフォン利用率が低い」のではなく、「一般携帯電話利用率が高く」、結果として双方の差異が大きくないことになる(Greeなども同じ理由)。
一方、Facebookは3倍強、Twitterは2倍強、LINEにいたっては6倍強もの差異が双方に生じている。これは日本国内に普及しはじめたタイミングとスマートフォンの浸透時期がマッチングしていたことや、比較的早期からスマートフォン向けのアプリケーションが提供されていたことなどを起因とする。
スマートフォンの利用率が今後も上昇を続けるのは間違いなく、それに伴いソーシャルメディアの利用率、さらには利用頻度も積み増しされることが予想される。今調査でスマートフォン利用率が過半数に達するころ(速ければ来年の「スマートフォン/ケータイ利用動向調査」でそれに近い値が得られるかもしれない)、主要ソーシャルメディアの利用率も肩を並べるところに達する可能性も否定できまい。
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