夫婦のへそくり、夫は44%・妻は55%保有。その額は…?
2012/12/04 11:55
明治安田生命は2012年11月21日、夫婦をテーマにしたアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、へそくりを持つ夫は44.0%、妻は54.5%に達していることが分かった。男女共に概して歳を経る程へそくり額は増加し、50代女性に限れば(へそくりを持たない人も含めた計算でも)250万円近くを有している。また、へそくり保有者の保有額は夫が漸減、妻が漸増する傾向が確認できる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2012年10月12日から16日にかけて20-59歳の既婚男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1086人。男女比は545人対541人。世代構成比は20歳代-50歳代でほぼ均等割り当て。
妻は夫、夫は妻に内緒で自分のために金銭を貯め込む行為、またはそのお金自身を「へそくり」と呼ぶ。言葉の由来はすでに【「へそくり」の由来は何だろう?】で説明済みだが、随分と昔から使われていた言い回しに違いは無い。
さてそのへそくりだが、全体では半数近くが「へそくりをしている」と答えている。額面は100万円までが(へそくりをしている人の)過半数なものの、中には200万円を超している人も少なくない。
↑ へそくり保有率
↑ へそくり金額
男性よりは女性の方がへそくり率が10ポイントほど高く、世間一般のイメージには合致する。
さてこれについて、世代別に区分した上で、「へそくりを持っていない人も含めた」平均額を算出した結果が次のグラフ。男性50代の減少がややイレギュラーな動きを見せるが、概して「男女とも歳を経る程へそくりは増える」「男性より女性の方がへそくり額が大きい」傾向が確認できる。
↑ へそくり金額(性別・世代別、非保有者を含めた平均)(円)(2012年)
女性はすでに30代で80万円超と男性の40-50代を上回る金額をへそくりしており、40代では100万円を突破。50代では250万に迫る勢いを見せる。これらの数字が「へそくりをしていない人=へそくり額はゼロ」の人も含めた平均値であることを考えると、女性壮年期のへそくり額の大きさが思いしらされる。女性は家計を握っていることが多いため、必然的に「調整」もしやすいのだろうか。
さてこれを「へそくりをしている人に限り」、経年変化を見たのが次のグラフ。2008-2009年は未調査なのが残念だが、2010年の時点でリーマンショックなどの不景気により、男女とも額を落としているのが興味深い。
↑ へそくり保有額推移(各年保有者限定、円、男女別)
一方グラフ形成は略するが、「へそくり無し(へそくり額=ゼロ)も含めた」平均保有額を見ると、男性は直上のグラフと同じような動きを見せるものの、女性は2010年の落ち込み具合もなく、漸増を成している。この2つの動きから、「男性は不明だが、女性はあきらかに『へそくりをしている人の割合』が増加している」ことがうかがえる。へそくりをしている人の一人頭の額面が減っても、へそくりをしている人の割合が増える=へそくり額がゼロの人が減るのなら、へそくり無しも含めた平均保有額は増加するからだ。
女性のへそくり額の漸増や、へそくり者率の増加についてリリース側では「昨今の経済情勢や老後に対する不安もあり、将来への不透明感が増しているからこそ、いざという時のために備え、さらにへそくりを増やしているのかもしれません」と言及している。対象期間における物価上昇・インフレがほとんど起きていないことを合わせて考えれば、納得のいく解説ではある。
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