貯蓄無し率、フリーター21.3%・会社員9.3%…20代男性の貯蓄状況
2012/11/20 06:55
ライフネット生命保険は2012年11月5日、20代独身男性を対象にした実態調査結果を発表した。それによると調査母体においては、学生の平均貯蓄額は94万円、フリーターは53万円、会社員は167万円であることが分かった。貯蓄が無い人はフリーターでは21.3%に達している。また、現職を失った場合、収入無しでどの程度生活できるかにおいても、フリーターは1/3強が「一か月ももたない」と回答した(【発表リリース】)。
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今調査は2012年9月3日から5日にかけて、東京23区・政令指定都市居住の20代独身男性にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は450人で内訳としては会社員(正社員)は150人、学生150人、フリーター150人。他に比較対象として40代会社員(他条件は同じ、設問で問われていないので結婚・未婚の別無し)150人が回答に加わることもある。
今調査母体において、貯蓄(詳細の記述はないが、公共料金の支払いや給与振り込みのような一時金の出入りでは無く、蓄積を前提とした貯金を意味すると考えて良い)額について尋ねた結果が次のグラフ。
↑ 現在貯蓄額(平均、貯蓄していない人も含む)(円)
↑ 貯蓄無し比率
「貯蓄」はあくまでも金銭的なもので、不動産などは含まれない。40代の貯蓄無し比率がやや高いようにも見えるが、「貯蓄」以外の備えはそれなりにしているものと思われる。また学生は学業が本分のため貯蓄無し率が高く、貯蓄額が低めなのも仕方ない面はあるが、フリーターの貯蓄無し率の高さ・貯蓄額の低さは、危うさを覚える。
実際、現職を失った場合、収入無しでどの程度の期間生活できるかとの問いでは、フリーターが圧倒的に短い期間を提示している。
↑ 現在の仕事を失ったら収入無しでどの程度の期間生活できるか
転職をする場合、応募期間や移転先の初給与までのブランクも合わせ、3-6か月分(昨今では1年との話もある)の生活費を確保しておくことが望ましいとされている。今結果では仮に失職した場合、7割近いフリーターは蓄えが足りず、生活に困窮することになる。
以前別記事で「いざという時の備え」「リスクヘッジ」について取り上げたが、突然の失職も「いざという時」「リスクの発動」に他ならない。仕事は生き甲斐・自分自身を磨く場であると共に、日々の、そして将来の糧を得るために欠かせないもの。一番リスクの発動可能性が高い立場のフリーターが、そのリスクへの備えに一番対応しきれていない状況は、憂慮すべきことといえよう。
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