調理済み・インスタント食品を定期的に使う小中学生の居る世帯は8割近く、理由は「調理時間の短縮」
2012/11/20 06:50
【小中学生が学校給食で好きなメニュー】など複数の記事で述べているが、日本スポーツ振興センターの調査結果【平成22年度児童生徒の食生活実態調査】をソースとして、小中学生の食生活を中心とした日常生活に関して、興味深い点、気になるところを抽出し、チェックを進めている。今回は「保護者に聞いた、調理済み・インスタント食品を使う頻度、使う理由」についてまとめることにする。
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調査方法や調査対象母集団など、調査要件に関する詳しい内容は、以前の10月29日の記事「小中学生が学校給食で好きなメニュー」を参照のこと。
【ファミリーマート、冷凍のままでも温めても持ち帰れる冷凍中食「フレッシュフローズン」を一部地域で展開】でも紹介した事例のように、昨今ではコンビニでも多種多様な料理の冷凍食品を発売し、食事のレパートリーに彩りを添えている。またコンビニ、スーパーも合わせ各社ともPB(プライベートブランド)の分野では料理に重点を置き、豊富な品ぞろえで消費者の需要に応えつつある。また、総菜屋などで調達した調理済みの食品を自宅で食する「中食」も深く浸透している。
これら調理済みの食品、インスタント食品について、小中学生を持つ世帯ではどの程度使われているだろうか。使用頻度を聞いた結果が次のグラフ。週4日以上使う世帯はごく少数だが、毎週数回-隔週位のペースで利用する、つまり定期的に使っている世帯は8割近くに達している。
↑ 自分の家庭では調理済みの食品やインスタント食品などをどの位の頻度で使うか(保護者回答)
毎日というほどのものでは無くインターバルを置いてとなるが、料理のレパートリーにはがっちりと組み込まれていることが分かる。
それではなぜ調理済み・インスタント食品を使うのか。複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。3/4以上の人は「時間短縮」を挙げている。
↑ なぜ「調理済みの食品やインスタント食品」を使うのか(保護者のうち使う人限定)(複数回答)
調理済み・インスタントの食品の中には、一から自分で作るとなると半日、一日仕事となるものも少なくない。それが温めるだけ、袋から取り出してお皿に盛りつけるだけで済むのだから、時間を大いに短縮できる。他の家事で忙しい時、大変ありがたいお話ではある(ちなみに今調査結果では、夕食の平均調理時間は30-1時間がボリュームゾーン)。
次いで多いのは「家族が好き」「美味しい」。上記でも触れているが昨今ではスーパー・コンビニ各社が食品を中心にPBに注力しており、当然味わいの点でも高品質のものが増えて来た。家族が好む、(自分自身が評価した上で)美味しいという回答が上位に来るのも当然。また、時間がかかりすぎたり調理方法を知らなかったり、あるいは調理機材が無いなどの理由で「家では作れない」から、というのも理解は出来る。
少し前までは「インスタント・調理済み食品の利用は邪道」「インスタントのものは味が今一つ」という考え方も少なくなかった。しかし昨今では質・種類共に見違えるようなレベルに達しており、PBの大展開で価格もお手頃なものが増えている(特に一品物の冷凍食品には目を見張るものがある)。お財布の中身やカロリーと相談し(得てしてインスタント・調理済み食品は熱量が大きい)、有効に使っていきたいものだ。
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