機動力のあるモバイル、でも米ではニュース取得は自宅がメイン
2012/10/28 12:00


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今調査レポートに関する調査の調査対象母集団や調査方法などについては、先の2012年10月27日に公開した記事【米スマートフォン・タブレット機所有者の利用スタイルの違い】にて説明している。そちらで確認してほしい。
モバイル機、今件ではタブレット機・スマートフォンの保有者では、週一以上で自前の端末を使ってニュースを取得している人は6割を超えている。

↑ 週一以上利用者率(タブレット・スマートフォン個々の保有者限定)(再録)
それら「モバイルニュース読者」に対し、各モバイル端末でニュースを取得する場合、どの場所(環境)で読む場合がもっとも多いのかを聞いた結果が次のグラフ。「モバイルだから通勤・通学途中が一番多いのでは」「タブレット機は持ち運びが少々難儀するので、仕事場や自宅がやや多いかも」という予想は成り立つが、結果としてはスマートフォンが58%、タブレット機に至っては85%が「自宅」と回答した。

↑ 一番のニュースの取得場所(それぞれの機種保有者限定、その機種経由で)
答えてもらったのはあくまでも「一番」であり、二番目以降に「仕事場」「交通機関」が入っている可能性も多分にある。また、一番目と二番目の差異がギリギリの人もいるだろう。それでもなお、タブレット機はともかくとして、スマートフォンでも「自宅でニュースを読む場合が一番多い」とする人が過半数に達しているのは、少々驚きである。
今状況について報告書側では「モバイル端末で機動性は高まり、色々な場所でインターネットにつながっているが、それでもなおニュース購読は自宅が断トツである」「タブレット機の自宅率が高いのは、回線接続様式としてWi-Fiを多分に使っているからだと思われる」「スマートフォンも近い事情があるかもしれない」とした上で、「モバイル端末で『人はどこででもニュースを取得できるようになった』が、それを実践している人はさほど多くない」と解説している(タブレット機においては過去の調査結果【3G・4Gか、Wi-Fiか…米タブレット機などのネットへの接続方法】も、それを裏付けている)。

↑ 回線への接続方法(アメリカ)(2011年12月平均)(comScore MobiLens)(再録)
それではモバイル端末でニュースを読む人は、一日にどれぐらいの回数・頻度でチェックをしているのだろうか。

↑ 週一以上でニュースを取得する人の、一日あたりの取得回数(それぞれの機種保有者限定、その機種経由で)
該当端末でニュースを読む日において、一日複数回読む人は約4割。過半数は一日一回のみ確認を入れている。「モバイル端末を利用してニュースを取得する人は、完全に同端末にニュースのチェックを移行させた」とは言い難い値である。
これについて報告書では「あくまでモバイル端末経由の挙動であり、インターネット経由でのニュース取得頻度ではない。人々がニュースにあまり関心を寄せていないことは意味していない。パソコン経由で確認しているかもしれないし、またデジタル系の枠を取り払い『ニュース取得の有無』で考えれば、テレビやラジオなども併用している場合がある」「モバイル利用者が絶えずその端末でニュースを取得する時代と断じるにはまだ早い」などと説明している。

今後アプリの進化や他ツールが配するニュースの質の低下、取得ハードルの変動など環境の変化があれば変移も生じるだろう。しかし、むしろ「タブレット機利用者のうちニュース取得者の中で38%”しか”一日複数回ニュースを取得していない」では無く、「38%”も”一日複数回ニュースを取得している」と見た方がよさそうではある。
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