米スマートフォン・タブレット機所有者の利用スタイルの違い
2012/10/27 07:00


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今調査の最新部分は2012年6月29日から8月8日にかけて、RDD方式で選ばれたアメリカ国内に住む18歳以上のに対して行われたもので、有効回答数は9513人(2012年の国勢調査を元にしたウェイトバック済み)。インターネットを使った回答だが、当事者が接続環境を所有していない場合は調査会社から端末と接続環境が提供される。また、調査母体のうちスマートフォン・タブレット機のいずれも保有していない人4875人は、保有・非保有の設問時点で回答を終了させられている。また、タブレット保有者は2013人(21.2%)、スマートフォン保有者は3947人(41.5%)(双方の重複あり)に達している。
以前別記事で記したが、タブレット機保有者でメールチェックを毎日している人は4割強、ニュース取得は4割近くに達している。

↑ タブレット利用性向(タブレット保有者限定)(再録)
そこでまったく同じ質問を、スマートフォン保有者に尋ねた結果が次のグラフ。比較しやすいよう、横の項目の並びは同じにしてある。

↑ スマートフォン利用性向(スマートフォン保有者限定)
メール送受信、ニュース取得、ゲーム、SNS利用と、上位項目の利用性向にあまり違いはない。一方電子書籍購読は大きく値を落としており、タブレット機との違いが見て取れる。やはりスマートフォンの画面サイズでは、電子書籍、そして電子雑誌の購読は難儀しているようだ。
もう少しスマートフォン・タブレット機の差異が分かりやすいよう、週一以上・毎日それぞれの期間区分別に、グラフを仕切り直してみる。

↑ 週一以上利用者率(タブレット・スマートフォン個々の保有者限定)

↑ 毎日利用者率(タブレット・スマートフォン個々の保有者限定)
「週一」よりは「毎日」の方が値が低くなるのは当然の話だが、全般的には「毎日」の方がより一層タブレット機・スマートフォン間の差異が大きく出ている。また、「メール送受信」「SNS利用」はスマートフォン、「電子書籍購読」「動画視聴」「ネットショッピング」「電子雑誌購読」ではタブレット機の方が、利用性向が高い。それぞれの機種の特異性(機動力の高さ、画面の広さ)と合わせて考えれば、十分理解できる動きといえる。
今件報告書の主要テーマ「ニュース取得」では、わずかにタブレット機の方が高い値を示しているものの、概して同じ高い域にあることも注目したい。報告書内では「タブレット機やスマートフォンでニュースを取得している人は、平均で一日50分以上を費やしている」と言及しており、単なるちら見以上の熟読者の多さを記している。これらの動きもまた他の調査結果同様に、モバイル端末とニュースの親和性の高さを示すデータといえよう。
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