自宅通学の大学生、平均通学時間は片道1時間強(最新)
2025/02/06 02:44


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今調査の調査要項は先行記事【アルバイト率8割強…大学生のアルバイト事情(最新)】を参照のこと。
大学生の修学時における生活様式は、居住空間の観点で区分すると「自宅(実家)」か「下宿(広義の意味で)」に区分できる。そして「下宿」は「学(生)寮」「下宿(狭義の意味で)」「アパート」などに分類が可能。そこで大学へ修学する回答者を「自宅通学者」「学寮通学者」「下宿やアパートその他からの修学者」に分け、それぞれの通学時間(片道)を尋ね、その平均値を算出したのが次のグラフ。自宅通いではおおよそ片道で1時間強、下宿では10-20分台の通学時間となる。

↑ 通学時間(大学昼間部、片道、分)(2022年度)
全般的に自宅通学者の方が通学時間は長い。全国平均で約66分。往復2時間強。東京圏・京阪神はさらに数分長く、片道72分・73分。義務教育課程の小中学校、そして高校と比べて大学は数が少なく、学生が習いたい、修学したい分野で限ればさらに数は限られる。金銭的事情などで自宅から通わねばならない場合、通学時間が長くても仕方がないとの理由もあろう。今件は「平均値」であり、実際には片道1時間半、2時間、あるいはそれ以上かけて自宅から通う大学生もいることを考えると、その苦労には頭が下がるばかり。

地域別に見るとどの居住形態でも、その他の地域は一番短い。これは直上でも触れた通り、大学近辺の住宅(家賃)事情が多分にあるものと考えられる。
なお元データは時間の区分がされており、いずれに該当するかで答えてもらっている。今件ではその結果を加重平均の形で平均値を算出したが、基のデータを用いて「通学時間が片道1時間を超える人」を計算した結果が次のグラフ。

↑ 通学時間(大学昼間部、片道1時間超の人の割合)(2022年度)
自宅通いは全国平均で5割強、東京圏・京阪神では約6割。他方学寮や下宿などでは数%でしかない。
自宅通学者と下宿通学者で比較すると、毎日往復で1時間半近くもの差が生じることになる。通学中に何もできないわけではないが、行動が制限されることに違いはない。もっとも金銭的に下宿学生は厳しく、アルバイトに従事しなければならない場合が多いため、行動の拘束の観点では自宅通学者と大きな違いはない。
ただし大学就学中に学べること、経験できることには大きな違いが生じる。家庭事情や選ぶ大学の専攻にもよるが、大学を選択する際にはこの点にも留意をしておくべきだろう。
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