あいさつ、鉛筆の正しい持ち方、チャレンジ精神…小学校入学までに子供に身に付けさせたい行動様式
2012/10/11 12:00
ベネッセの次世代育成研究所は2012年10月4日、年少児から小学1年生における家庭教育調査結果の概要を発表した。それによると調査母体のうち小学校1年生の子供を持つ保護者においては、4割以上の人が「鉛筆の正しい持ち方を入学時までに覚えさせるべきだ」と考えていることが分かった。学習関係ではその他に「かな文字を読める」「自分の名前をひらがなで書ける」、生活習慣では「あいさつ」「物事を諦めずに挑戦する姿勢」が上位についている。
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今調査は2012年1月から2月にかけて、年少児(3歳児クラスに通う子供)から小学1年生の子供を持つ母親1万4000人に対して郵送法で行われたもので、有効回答数は5016人。
子供にとって幼稚園や保育園での集団生活の機会は多分にあるが、学習を中心とし、義務教育という枠組みの中で長時間を過ごすのは、小学校が初めて。勉学に勤しむのはもちろん、社会の中でその一員として行動するにあたり、暗黙の了解をはじめとする「常識」を学ぶことにもなる。
小学校への入学は子供にとって、いわば「新たな世界に足を踏み入れる」ことになるわけだが、それまでに子供に身につけておいてほしいと保護者が考えている生活様式や姿勢にはどのようなものがあるだろうか。今調査報告書では「生活様式など」「学習用件」の2種項目において、上位4位を抽出し公開している。
↑ 今、幼児期を振り返ると、小学校入学までに子供に身につけておいた方がよかったと思うことは何か(小1時点での振り返り)(それぞれ上位4項目)
まず生活習慣や学習に向かう力では、挨拶周りが最上位。多数の人と長い時間を過ごすことになる、しかも自分と同世代だけでなく年上の人とも出会う機会が多い学校での生活では、挨拶やお礼の習慣は欠かせない。挨拶の仕方が悪い、挨拶そのものが出来ないと、その次のステップであるコミュニケーションですら難しくなる(昨年の震災直後におけるACのテレビCM「あいさつの魔法」も記憶に新しいところだ)。
また、容易にあきらめない姿勢は自分自身の問題だが、他人の話を聞く・気持ちを伝え相手の話に耳を傾けるなどの行為もまた、多数の「他人」がいる社会生活の上では欠かせない基本様式である。
一方、文字や数、思考などの学習に直接かかわり合いのある事柄では、「鉛筆を正しく持てるようにする」が最上位で44.6%。次いで「かな文字を読める」「自分の名前をひらがなで書ける」「自分の名前を読める」など、読み書きが続く。いずれも小学校生活が始まってから、学習面で欠かせない技術ばかり。
今報告書は速報・概要のレベルなので詳細は後日発表される完全版待ちだが、これら「保護者が考える、小学校までに身に付けさせたい事柄」は、実際そのような立場にある保護者には大いに役立つこととなる。「自分はこのように思っているが、他の家族はどうなのだろうか」と不安に思う人には、良い指針となるに違いない。
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