転職先探しに使ったもの、6割強は「ハローワーク」

2012/10/04 06:50

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転職連合は2012年9月28日、転職に関する調査結果を発表した。それによると転職経験者または転職活動中から成る調査母体においては、転職先を探すために利用した機関・ツールとしてもっとも多くの人が挙げたのは「ハローワーク」だった。次いで「友人・知人からの紹介」「転職情報誌」が続く。世代別に見ると歳を経るほど「友人・知人からの紹介」が増え、「転職サイト」が減る傾向が見受けられる(【発表リリース、PDF】)。



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今調査は2012年8月10日から21日にかけて、転職経験がある有職者、または転職活動者を対象に携帯電話経由によるインターネットを用いた方式で行われたもので、有効回答数は1000人。調査実施機関はネットエイジア。男女比、世代(20代-50代までの10歳区切り)区分は均等割り当て。

ヘッドハンティングの誘いを受けて転職する場合はともかくとして、多くの人は転職する際、自ら転職先を探すことになる。その時に利用したことがあるツール、サービス、コネクションなどについて聞いた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が転職時に利用したのは「ハローワーク」だった。約2/3の人が使った・使っていると答えている。

↑ これまでの転職で、転職先を探すために利用したことがあるもの(複数回答形式)
↑ これまでの転職で、転職先を探すために利用したことがあるもの(複数回答形式)

第2位の「友人・知人からの紹介」に、ダブルスコアに近い値を示していることからも分かる通り、多くの人が「ハローワーク」を使っていることが分かる。同時に転職を決意した際には多くの人が「特定の企業に就きたい」との想いでは無く、「現職を離れたい」「別の職種(企業は特定せず)」との考えであったことが分かる(実際同調査別項目では、転職理由として「転職先が希望する仕事内容」がトップであるものの、「前職の仕事内容に不満」「前職の職場における人間関係に不満」など、何らかの不満を前職で抱え、他の場所に移りたいことを理由として挙げている)。

また、「転職情報誌」「転職サイト」より上に「友人・知人からの紹介」が来ている点を見ると、いわゆる「コネ(クション)」がいかに重要かが改めて確認できる。

一方で上位陣を回答者世代別に見ると、世代毎の転職事情が垣間見られる。

↑ これまでの転職で、転職先を探すために利用したことがあるもの(複数回答形式)(上位5位、世代別)
↑ これまでの転職で、転職先を探すために利用したことがあるもの(複数回答形式)(上位5位、世代別)

世代別に見ても大きな順位変化は無いが、それでも歳が上にいくにつれて「転職サイト」の利用率が下がり、「友人・知人からの紹介」が上がる。「物理メディアの利用率上昇、デジタルメディアの低下」だけならば、一般的なメディアの利用性向とさほど変わらないのだが、「ハローワーク」の利用も30代をピークに減少、「転職情報誌」「新聞の採用チラシ」もまた40代をピークにして50代では減ってしまう。

これは気恥ずかしさに加え、50代ともなると通常の転職情報からは見つけられないという諦めの想いが多分にあるものと考えられる。そのような状況下では自分の状況をよく理解している人からの紹介、すなわち「友人・知人からの紹介」が頼りになるのも十分理解できるというものだ。


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