Pinterest、Instagram、Tumblr、確実に浸透中・サイト上での画像・映像共有サービス

2012/09/19 07:00

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Pinterestアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年9月13日、アメリカにおけるソーシャルメディアと画像・動画との関わり合いに関する調査報告書【Photos and Videos as Social Currency Online】を発表した。今回はその中から、Pinterest、Instagram、Tumblrなどのように、画像や動画を投稿し不特定多数と共有できるサイトサービスの利用性向を見ていくことにする。



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今調査は2012年8月2日から5日にアメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女に対し、電話による対話(英語)でのインタビューで行われたもので、有効回答数は1005人。固定電話は600人、携帯電話は405人(うち196人は固定電話無し)。回答値に対し国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが行われている。なお今報告書では写真や映像などの素材作成者を「創作者(クリエイター)」、単に他の素材をコピーして再掲載・共有する人のことを「管理者(キュレイター)」と呼んでいる。

動画共有サイトサービスというとYouTubeやVimeoが良く知られている。アメリカのブログ・サイトで動画が貼られている場合、大抵はこの2サービスのどちらかを用いたブログパーツが活用されている。一方、もう少し利用ハードルを下げ、動画と画像(静止画)との垣根を取り払い、「マルチメディアコンテンツ」を手軽に集積整理できるサービスも増えてきた。今記事タイトル、あるいは冒頭で名を挙げたPinterest、Instagram、Tumblrなどが昨今では知られている。例えばPinterestはキャッチコピー「オンライン版のピンボード。貴方の好きなものを整理して他人に披露しよう」にもある通り、気に入った写真や動画をコルクボードに貼りつける感覚で集めてまとめ、他人に閲覧させることができる。いわば切手帳、スタンプ帳のようなものだ。

↑ Pinterest
↑ Pinterest

この3大画像系ソーシャルメディアの利用性向について尋ねた結果が次のグラフ。全体ではPintestとInstagramが同程度、男女別では種類別に差異の程度にばらつきはあるが、全般的に女性の利用率が高い。

↑ 画像系ソーシャルメディアの利用状況(インターネット利用者限定)
↑ 画像系ソーシャルメディアの利用状況(インターネット利用者限定)

興味深いのはそれぞれのサービスで微妙に利用性向が異なること。ざっとまとめると次の通りとなる。

●共通
・男性より女性、高齢層より若年層
・大学生の利用性向が高い

●Printest
・女性の利用性向は男性の4倍近くで全体の2割に届きそう
・64歳までの幅広い層で利用されている
・大学生以上の利用率が高い

●Instagram
・男女で利用率に違いはほとんどない
・若年層の利用率が非常に高く、3割に近い。高齢層との差は大きい
・高年収ほど利用率が高い

●Tumblr
・今件3サービスでは利用率が一番低い
・女性利用率は高め
・高齢層はほとんど未使用
・低年収ほど利用性向が高い

特にPrintestが女性に好まれていること、Tumberが他の2サービスとはやや属性が異なる傾向にあることに目が留まる。デザイン的に優れているPrintestが、女性に好かれているというのも納得ができる。

やや蛇足となるが、通常のソーシャルメディアも合わせて全体的な利用性向を比べたのが次のグラフ。急成長を遂げる画像系ソーシャルメディアだが、既存の大手ソーシャルメディアと比べれば、普及率はまだまだ低い。

↑ ソーシャルメディアの利用状況(インターネット利用者限定)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(インターネット利用者限定)


もちろんこれは見方を変えれば、今後さらに短期間での大きな飛躍が期待できるとも読み取れる(「のびしろ」が大きい)。スマートフォンの普及で画像・動画の取得が容易となれば、今後さらなる成長が期待できよう。


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