米ネット利用者の5割近くは自前の写真や動画をネット上に掲載している
2012/09/17 19:30


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今調査は2012年8月2日から5日にアメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女に対し、電話による対話(英語)でのインタビューで行われたもので、有効回答数は1005人。固定電話は600人、携帯電話は405人(うち196人は固定電話無し)。回答値に対し国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが行われている。なお今報告書では写真や映像などの素材作成者を「創作者(クリエイター)」、単に他の素材をコピーして再掲載・共有する人のことを「管理者(キュレイター)」と呼んでいる。
デジタル端末の処理速度や記憶容量の性能向上、通信回線速度の高速化、画像処理技術の進歩発展により、画像や映像(動画)は個人ベースでも容易に作成・再加工・頒布できるようになった。今回はそれら画像・映像を、自ら作成した人のインターネット上への展開性向について尋ねている。
まずは「自分で撮影した画像をインターネット上に掲載した経験がある」人の割合。ここには第三者の画像を転送したり、漫画家やイラストレーターのように「描いた」画像は含まれない。全体(インターネット利用者)のうち5割近くの人が、自前で撮影した写真の画像アップロードの経験を持っている。

↑ これまで自分自身が撮った写真をネット上に掲載したことがあるか(インターネット利用者限定)
男女別ではやや女性の方が行動的、世代別では圧倒的に若年層の方が積極的に写真を撮影・掲載している。また、学歴別では高学歴になるほど経験率が高くなる。【女性スマホユーザーの1/4は「商品の写真を撮る」…デジタル化する米消費者性向】などにもある通り、特にモバイル系で女性は男性以上に写真・映像の取得に積極的であり、生成物を掲載するのに積極的なのも納得できる。
この傾向は写真よりも撮影・編集・掲載の点でハードルが高い動画でも変わらない(もちろん全体としての経験率そのものは低め)。

↑ これまで自分自身が撮った動画をネット上に掲載したことがあるか(インターネット利用者限定)
動画は写真と比べれば手間がかかり面倒なことも多いため、経験率は半分にも満たない。しかし一方で、世代別の格差が大きく出る結果となっている。30代未満では1/3のインターネット利用者が「自分で撮った動画を投稿した経験がある」と答えている(世帯収入・学歴による有意な差異は確認できず)。
同じ調査母体で「写真あるいは動画のいずれか一方、または双方を…」と聞いた結果が次のグラフだが、一つ目の「写真-」とほぼ同じ結果となっている。

↑ これまで自分自身が撮った動画か写真をネット上に掲載したことがあるか(インターネット利用者限定)
レポートでも触れているが、「写真経験あり」と「写真・動画の経験あり」がほとんど同じ値を示していることから、「自前で写真・動画系の作品を撮り、インターネット上に掲載する経験のある人はその大半が、写真掲載の経験を有している」「そのうちの何割かは動画も作成・掲載する」(見方を変えれば、動画を作成・掲載する人の大半は、画像も作成・掲載している)と考えてよさそうだ。
実際、動画作成時には多分に画像の加工処理も求められる(静止画を画像要素の一部として使うことは多々ある)ことや、昨今の撮影機材では静止画・動画双方の撮影ができること、作成ハードルの違いはあるが「撮影素材を編集加工して掲載する」という点では変わりがないことなどを考えれば、納得できる話ではある。
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