「たばこは二十歳になってから」現状維持支持8割近く
2012/09/09 07:00
内閣府は2012年9月6日、喫煙・飲酒の年齢制限に関する特別世論調査の結果を発表した。それによると現在20歳未満は禁じられている喫煙行為について、「年齢制限をそのまま維持すべき」とする考えを持つ人は8割近くに達していることが分かった。引き下げを望む人は約1割いるが、ほぼ同率で「むしろ引き上げるべきだ」と考えている人もいる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は20歳以上の日本国籍を有する人3000人に対し、2012年7月26日から8月5日にかけて調査員による個別面接聴取方式で行われたもので、有効回答数は1913人。男女比・世代構成は非公開。
現行法では20歳未満の人はたばこを吸うことは禁じられている。【タスポ導入でたばこ自販機の夜間規制解除へ】などにもあるが、たばこ購入用の成人識別カード「taspo(タスポ)」が導入されたのも、以前はたばこ自販機での夜間販売が止められていたのも、未成年者が容易に手にしないようにするための措置。
今件では「仮に」喫煙の年齢制限を引き下げた場合、想定しうるメリット・デメリットを尋ねている。メリットでは「自分の行動への責任感を早く持たせることのきっかけとなる」が最多回答率を示しているが2割足らず、一方でデメリットでは「喫煙による本人と周囲への健康面での悪影響」が7割を超える結果となった。選択肢の問題もあるが(さらにそれ以前に「メリット」となる点の想定が難しい)、概してメリットの回答率は低め、デメリットは高めの結果が出ている。
↑ 喫煙・年齢制限を引き下げた場合のメリット(複数回答)
↑ 喫煙・年齢制限を引き下げた場合のデメリット(複数回答)
回答者が20歳以上ということもあるが、喫煙年齢を引き下げることへのメリットは見出しにくいようだ。
当然のことながら、適正な喫煙に関する制限年齢においても、現行の20歳以上を支持する人は多い。
↑ 適正な喫煙に関する制限年齢
引き下げを支持する人は10.2%、逆に引き上げを望む人は10.8%。それぞれ1割程度で、残りは現状維持を支持している。
お酒と共に大人の象徴とイメージされるたばこだが、制限年齢に関しては現状維持が世論の大勢と見てよさそうである。
■関連記事:
【世代別成人喫煙率(2012年分反映版)】
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