シンプルで分かりやすいシートベルト啓蒙広告

2012/08/27 06:40

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何年?【チャイルドシート装着率58.8%、正しい締め方・固定方法は啓蒙不足気味】などにもあるように、万が一の事故に備えたシートベルト・チャイルドシートの使用率は高まりを見せているが、まだ100%全員が装着しているわけではない。そして「ベルトをしていれば」と悔やまれる事例も残念ながら数多く存在する。交通関係者はさまざまな切り口でシートベルト着用の啓蒙を行い、自動車に乗る人へのリスク軽減を推し量っている。今回紹介するのもまた、シートベルト着用を願うポスターのひとつである(【The ADS of the World】)。



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↑ 1993年誕生、そして……シートベルトでもう一つの数字が隠れている
↑ 1993年誕生、そして……シートベルトでもう一つの数字が隠れている

これはカナダ・ケベック州の自動車保険協会が展開した、シートベルト着用の啓蒙ポスター。真っ赤なシャツに右上から左下に横切る形でシートベルトが着用されている。シャツを良く見ると「1993-」という文字が見える。そして「-」の先の数字はシートベルトで隠れて見えない。

ここで「ピンっ」と脳内にイメージが沸き、ひらめいた人も少なくあるまい。生存中の人は「何年(生誕)-」、故人の場合その生死の年数を示す際には「何年(生誕)-何年(死亡)」と表記するのだが、その「死亡年月日」部分がシートベルトで隠れてしまっているのだ。今件では1993年生まれ。間もなく成人を迎える若年層の人なのだろう。

つまり今件のポスターは「シートベルトをしているおかげで、私はまだ死なずに済んでいます」を意味することになる。仮にシートベルトをしていなければ隠れていた数字が見え、シャツの人は「他界している」ことを表現してしまう。そして右下には「シートベルトを着用しましょう。生き続けましょう」とある。

デザイン的にはシンプルで、しかもポスターが意図する内容が分かった時に「はっ」とさせられる。同じようなシートベルトを題材としたデザインによる広告【並べられた肖像画を見てハッとさせられる交通安全のチラシ】と同じような素晴らしさを覚える作品といえる。

今協会が展開したポスターには同じコンセプトのものがいくつか見受けられるが、主旨は同じ。

↑ 紺と黒。色は違えど主旨は変わらない
↑ 紺と黒。色は違えど主旨は変わらない

色は違えど訴えている内容は同一。誰にも分かりやすいという観点でも、優れた作品である。



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