日本のスマートフォン普及率は2割強…OSシェアはAndroidが6割強・iOSは3割強
2012/08/22 12:10
世界各地に調査パネルを有するアメリカの調査機関comSCOREの日本支社コムスコア・ジャパンは2012年8月21日、携帯電話の包括調査データベース「モビレンズ(MobiLens)」を用いた日本のモバイル端末の利用状況に関する調査結果を発表した。それによるとモバイル端末保有者から成る調査母体においては、2012年6月時点で2割強の人が「メイン端末としてスマートフォンを使っている」と回答していることが分かった。半年前の結果から7ポイント近い上昇がみられる。スマートフォンの機種としてはAndroidが最多で6割強、iOS系が3割と続いている(【発表リリース】)。
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今調査はcomScoreの調査パネルMobiLens(13歳以上の携帯電話所有者を対象に定期的な調査・データ取得を実施している)によって行われたもので、日本では携帯電話契約者5000人以上を対象にしている。今件はメイン端末での利用状況を尋ねたもので、サブマシンの状況は対象外。日本向けのサービスの詳細は【MobiLens公式サイト(日本語)】を参照のこと。
発表資料によると2012年4-6月の3か月平均における、モバイル端末保有者のうちスマートフォンをメインに持つ人は23.5%。これは同様の調査を行った2011年10-12月と比して6.9ポイントの増加となる。
↑ 日本のモバイル端末保有者のうち、メイン機種比率(13歳以上)(2011年12月までの3か月平均/2012年6月までの3か月平均)
【2010年の国勢調査結果】によれば、日本の13歳以上人口は約1億1363万人。今件調査では概算値として13歳以上のモバイル端末保有者が1億0270万人としているので、該当世代の約9割がモバイル端末持ちとなる。よって、該当世代の21%強が(メイン機種として)スマートフォン持ちという結果が導き出される。スマートフォン所有者が多分にサブ端末として一般携帯電話を持つ可能性はあるが、それでもこの半年の浸透率としては随分と上昇したもの。
ただし以前紹介した同社の調査結果【対モバイルのスマートフォン率、欧米4-5割・日本は2割足らず】による諸外国動向と比べれば、まだまだ低い。
↑ スマートフォン保有者率(対モバイル端末保有者)(2011年10-12月平均)(comScore MobiLens)(再録)
一方、スマートフォン保有者の使用OS(プラットフォーム)としては、6割強がAndroid、3割強がiOSと、2強状態が続いている。
↑ 日本のスマートフォン保有者(メイン機種OS比率)(13歳以上)(2012年3月までの3か月平均/2012年6月までの3か月平均)
以前【アメリカのスマートフォンのシェア動向(2012年2Q版)】でほぼ同時期のアメリカにおけるシェアを載せたが、それと比べても日本ではAndroidのシェアがやや大きめなのが目に留まる。
↑ 米OS別メーカーシェア(スマートフォン)(ニールセン調査)(再録)
日本ではアメリカと比べると、10ポイント内外でAndroid端末の方が大きなシェアを得ているようだ。もっともiOSもさほどシェアは小さくない。これはBlackBerryなど他のOSが、日本ではアメリカと比べて圧倒的に少ないことを起因としている。
リリースでは今回の結果を受けて「スマートフォンが日本でも浸透しているのは間違いないものの、諸外国と比べるとまだ低さは否めない。定点観測を続けながら、今後の動向により一層注力する必要がある」旨を言及している。中堅層以降、特にシニア層への浸透度が極度に低い現状において、今後どのような動きを見せるのかが気になるところだ。
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