和風コンビニスイーツ、ターゲットは40代以上!?
2012/07/29 06:30
[マルハニチロホールディングス(1334)]は2012年7月26日、コンビニエンスストア(コンビニ)の利用実態に関する調査結果を発表した。それによると週一以上でコンビニを使う調査母体のうち、コンビニでついスイーツやデザートを衝動買いする人においては、一番の「衝動買い」対象の商品は「シュークリーム」であることが分かった。半数以上の人が「買うことが多い」と回答している。次いで「プリン」「ロールケーキ」「エクレア」などが続いている。一方、大福やわらびもちなどの和風スイーツ・デザートを求める声も多く、和風系全体では4割強の回答率が得られている。中でも40代以上は過半数に達する動きを見せている([発表リリース、PDF])。
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今調査は2012年7月5日-9日にかけて携帯電話経由のインターネット調査方式にて、コンビニを週一以上で利用する人に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は20代から50代まで10歳区切りで均等割り当て。調査機関はネットエイジア。
先に【コンビニ入店のきっかけになる商品、つい衝動買いしてしまう商品とは】で示したように、コンビニでつい衝動的に買ってしまう商品として、全体では41.2%の人が「スイーツ・デザート」を挙げている。
↑ コンビニでつい衝動的に買ったり利用することが多い商品・サービス(上位10位)(再録)
それではこの「コンビニで衝動買いしてしまうスイーツやデザートとは、具体的に何を指すのか、何をつい買ってしまうのか」について尋ねた結果が次のグラフ。「シュークリーム」がもっとも多く、53.4%という回答率を示した。
↑ コンビニでつい衝動的に買うことが多いスイーツ・デザート(コンビニでスイーツやデザートを衝動買いする場合が多い人限定)
シュークリームはコンビニスイーツとしては定番中の定番で、常に複数種類が棚に陳列されており、特段新商品発売のリリースが広報から発せられなくとも、いつのまにか新しい種類が登場している。それだけ引き合いがあることを意味しているが、確かに「手のひらサイズで持ち運びしやすい」「量も価格もお手頃」「多種多様な種類を楽しめる」「定番アイテムで外れを引くリスクが小さい」「おしゃれなものが多い」となれば、人気が出るのも当然。
次いで「プリン」、さらにはローソンの「プレミアムロールケーキ」でコンビニスイーツの代表格的な存在に引き上げられた「ロールケーキ」が続く。ここまでが4割台で、次の「エクレア」以降は3割を切ってしまう。
一方、一つ一つの選択肢としては回答率は低めだが、「大福」「わらびもち」などの和風スイーツ・デザートのいずれかを回答した人というくくりで算出すると、43.9%の人が該当する。コンビニスイーツとしての和風商品はこの数年で急激に進化飛躍を遂げている途中で、種類が豊富な期間としてはまだ短く、歴史も浅い。その観点では4割強という値には注目せざるを得ない。
この「和風スイーツ・デザート」について、少々属性を細かく区切って再計算したのが次のグラフ。予想通り若年層よりもシニア層の方が高い回答率を示している。
↑ コンビニでつい衝動的に買うことが多いスイーツ・デザート(コンビニでスイーツやデザートを衝動買いする場合が多い人限定)(和風スイーツ・デザート(大福や蕨餅などのいずれか)回答者、属性別)
興味深いのは40代に入ると突然大きく上昇を見せることと、50代になると女性よりも男性の方が和風スイーツ・デザートへの傾注が強くなること。男性50代では(コンビニでスイーツ・デザートを衝動買いすることが多い人のうち)57.5%の人が、和風スイーツ・デザートを良く購入すると答えている。
この数か月の間に、【ローソンで新和菓子シリーズ「あんこや」スタート】などをはじめ、大手コンビニ各社が和風スイーツ(主にチルドもの)のシリーズ化、新商品の相次ぐ投入などを行っている。これもまた、客層の変化に伴う商品需要の移り変わりに対応した動きなのかもしれない。
■関連記事:
【コンビニ来訪客の世代分布(2012年7月時点)】
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