男女で異なる「コンビニ入店時に最初に行く場所」
2012/07/27 06:45
[マルハニチロホールディングス(1334)]は2012年7月26日、コンビニエンスストア(コンビニ)の利用実態に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、約2/3の人が週一以上でコンビニを利用していることが分かった。1割強の人はほぼ毎日利用している。また、週一以上利用者でコンビニ入店時にもっとも最初に足を運ぶことが多いのは「缶やペットボトルなどのドリンクコーナー」であるとの結果も出ている。さらに男女別では男性のトップが「本・雑誌」コーナーになるなど、利用性向の違いも確認できる([発表リリース、PDF])。
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今調査は2012年7月5日-9日にかけて携帯電話経由のインターネット調査方式にて、コンビニを週一以上で利用する人に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は20代から50代まで10歳区切りで均等割り当て。調査機関はネットエイジア。
今調査母体(予備調査時点。コンビニの利用頻度の制限なし。回答数2374人)にコンビニの利用頻度を尋ねたところ、週一以上での利用者は66.0%に達した。毎日利用している人も13.2%いる。
↑ コンビニの利用頻度
男女別では男性の方が、世代構成別では若年層の方が利用頻度が高い。ただし「ほぼ毎日」の頻度では20代より30代の方が高い値を示しており、興味深い動きといえる。もっとも50代でも週一以上で約6割、ほぼ毎日で11.3%が利用しており、少なくとも今調査母体内では壮齢層にもコンビニの利用が浸透しつつあることがうかがえる。
さてそのコンビニに足を運んだ時に、どのコーナーへ最初に行くだろうか。元々コンビニの利用シーンとしては、「通勤・通学の行き帰り」「ドライブの途中」「お出かけの行き帰り」「仕事や授業の合間」という、すきま時間的にちょっとした用事をこなすために行く場面が多く、何を求めにいくのかが気になるところ。
↑ コンビニ入店時、最初に行くことの多いコーナー(上位10位)
結果としては最上位が「缶やペットボトルなどのドリンクコーナー」、次いで「本・雑誌」「おにぎり・お弁当」の順となった。コンビニ定番のアイテムが並ぶ感はある。昨今各コンビニが注力している「デザート・スイーツ」や「チルドパックなどのドリンクコーナー」を、しばしば最初に足を運ぶ場所としている人はさほど多くない。
また、男女別に見ると男女でのコンビニの位置づけの違いが見えてくる。男性は「本・雑誌」「缶やペットボトルなどのドリンクコーナー」となり、ドリンクよりも本や雑誌の優先順位が高い。ところが女性になると「本・雑誌」は3番目に位置し、最上位に「缶やペットボトルなどのドリンクコーナー」、次に「おにぎり・お弁当」が付くことになる。男性は本や雑誌などの紙媒体を、女性は飲食品を最初に求める、切り口を変えればコンビニでの必要要件としているのが透けて見える。
世代別のデータは男性のものしか公開されていないが、それにも興味深い動きが確認できる。
↑ コンビニ入店時、最初に行くことの多いコーナー男性限定・世代別(上位5位)
男性トップの「本・雑誌」だが、若年層で高い値を占め、歳が過ぎると次第に値を落としていく。40代になるとトップの座を「缶やペットボトルなどのドリンクコーナー」に明け渡してしまっている。また、「おにぎり・お弁当」は世代間の格差があまりないこと、パンはむしろシニアが好んで足を運ぶあたりは、【高齢層が好む食パン…世代別・単身世帯の「食パン」「カップめん」「ハンバーガー」などの支出比率(2011年分反映)】でも紹介した家計調査の結果を思い起こさせる。
今件では特に男女、そして男性における「最初に足を運ぶ場所」の上位順位に注目したい。実際に何かを買うにせよ、買わずに店を離れるにせよ、その場所自身と周辺(出入り口までの経路)を通り、その周辺を視界に留める。例えばコンビニの店舗構造や商品の収納上の都合もあるが、ドリンクコーナーがコンビニの奥にあるレイアウトが多いのも、納得ができるというものだ。
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