農業への興味を持つ学生、インターン希望は6割を超える
2012/07/18 06:50
パルシステム生活協同組合連合会は2012年5月29日、農業に興味がある学生の実態調査結果を発表した。それによると調査母体の学生(「農業やその周辺産業に関わる仕事や職業に興味がある」12-22歳)においては、農業インターン(就業体験)を希望する・興味関心がある人は6割を超えていることが分かった。またインターネットを使った直販や、地産地消的な都市農業にも高い関心を寄せている。一方で農業の法人化への反応はいまいちのように見える(【発表リリース】)。
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今調査は2012年5月1日-6日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で「農業やその周辺産業に関わる仕事や職業に興味がある」12-22歳の学生に対して行われたもので、有効回答数は1000人。純粋な学生ではなく、農業・同関連事業に興味を持つ学生を母体としている点に注意。
先に別記事で挙げたように、農業そのものに関心を抱く今調査母体でも、実際に就農を検討したい・している人は1/4程度でしかない。
↑ 農業に関わる仕事へ就職したいと思うか(再録)
それでは自分自身が農業に携わるか否かは別とし、農業周りで昨今話題に登っている、導入が進められている仕組みには、どの程度の興味を抱いているのだろうか。主な項目について興味関心のあるなしを尋ねた結果が次のグラフ。冒頭でも触れたが、地産地消的な都市農業に関心を抱く人は6割を超えている。
↑ 農業関連のテーマとしてどの程度興味・関心があるか
元々農業全体に興味を持つ人が調査母体なだけに、どの項目もそれなりに高い値を示している。その中でも都市農業に負けずと劣らずの高い結果が出ているのが「農業インターン」と「インターネット直販」。前者は「農業に興味はあるが、具体的にどのようなことをしていくのか、しなければならないのか」という「自分が興味を持つ農業」の実態を知る良い機会であるし、後者は「現代技術を導入して自分が興味を持つ分野をよりスマートにしていく、時代の流れに乗る」という積極姿勢も見受けられる。
一方、農業の一つのスタイルとして注目されている「農業法人化」への関心・注目度は低い。そもそも論として法人化自身があまり知られていないこと、さらには具体的メリットをイメージしにくいのが、学生の興味を引き付けない要因なのだろう。
ともあれ、農業に興味を持つ学生は、インターンやネット通販、都市農業には強い関心を抱いている。情報なり機会なりを呈する側としては、このような「声」に応えていく必要があろう。
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