「なぜ携帯でネット?」最多理由は「便利だから」…米「携帯がネットアクセスのメイン」な人の理由

2012/07/17 06:35

このエントリーをはてなブックマークに追加
スマートフォンでアクセスアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年6月26日、アメリカの携帯電話経由でのインターネットアクセスに関する報告書【Cell Internet Use 2012】を公開した。今回はその中から「インターネットアクセス機器として携帯電話を最多利用する人の、その理由」について見ていくことにする。



スポンサードリンク


今調査は2012年3月15日から4月3日にかけてアメリカ在住の18歳以上の男女に対して、RDD方式で選択された番号への電話による英語・スペイン語での口述調査で行われたもので、有効回答数は2254人。固定電話による回答者は1351人、携帯電話は903人(410人は固定電話無し)。インターネット利用者は1803人。結果には国勢調査によるウェイトバックがかけられている。

先に【携帯電話保有者の55%が携帯経由でネットにアクセス…米携帯電話経由ネット利用率】で記した通り、18歳以上のアメリカ在住者のうち88%が携帯電話(スマートフォン含む、以下同)を所有している。その携帯電話保有者のうち、55%がブラウザアクセスによるものか、電子メールの利用でインターネットを利用している。

↑ 自分の携帯電話(スマートフォン含む)でインターネットにアクセスするか電子メールを利用している人(携帯電話保有者限定)
↑ 自分の携帯電話(スマートフォン含む)でインターネットにアクセスするか電子メールを利用している人(携帯電話保有者限定)(再録)

そして携帯電話でインターネットを利用している人の31%、携帯電話利用者全体では17%が、「インターネットを使うメイン機器は携帯電話」と答えている。

↑ 携帯インターネットとネットアクセスでの最多利用機器
↑ 携帯インターネットとネットアクセスでの最多利用機器(再録)

人によって環境は多種多様だが、携帯電話しかインターネットへのアクセス手段がない人以外に、パソコンやタブレット機を所有しているにも関わらず、携帯電話経由のネットアクセスをインターネット利用のメインとしている人もいるだろう。それではなぜ、携帯電話をネットのメイン機器としているのか。該当者にその理由のうち、最も重要なもの、ウエイトの大きいものを挙げてもらったところ、最多回答率を示したのは「便利だから」だった。全体の4割近くの同意率を見せている。

↑ なぜ携帯電話でネットにアクセスするのがもっとも多いのか(携帯電話でのネットアクセスが最多の人限定)(最重要理由)
↑ なぜ携帯電話でネットにアクセスするのがもっとも多いのか(携帯電話でのネットアクセスが最多の人限定)(最重要理由)

ベッド上での携帯電話アクセス原文を見ると「便利だから」は次点の回答項目「いつも手元にある(=常に利用できる)」と連動する形で認識しており、「多機能性、機動力」という「携帯」電話ならではの便宜性を第一義的のメリットとして挙げていると解釈している。確かに場所を固定されず、どこででも気軽にインターネットに接続できるのは、携帯電話ならではの特性だ。

以降、「シンプルなことしかしないので携帯電話で十分」「自宅にパソコンが無い」「パソコンより簡単」「仕事中に使う」「自宅にネット環境が無い」「パソコンよりアクセススピードが速い」などが続く。

経済的・インフラ環境整備上の理由でパソコン・ブロードバンド環境が整備できず、代替手段として携帯インターネットをメインに使うという話は、各調査結果で目にする。しかし今件で該当する選択肢「自宅にパソコンが無い」「自宅にネット環境が無い」「パソコンよりアクセススピードが速い」はそれぞれ1割足らずの回答率しかない。

これについて原文では「今件は『第一の』理由を聞いているのであり、経済的・環境整備上の理由は『第二』『第三』の理由として考えられている可能性がある」などと説明している。そのような説明ならば納得はいくが、同時に「複数回答形式での設問」がなされなかったことが残念でならない。今後似たような設問の機会には(Pew Research Centerに限らなくとも)、複数回答による設問を望みたいところだ。


■関連記事:
【インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの所属世帯年収別利用率(2011年分データ反映版)】



スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS