アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度77%・有識者は97%に(最新)

2025/07/11 02:43

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2025-0626外務省は2025年4月25日、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、一般人の77%・有識者の97%が「日本は信頼できる友邦である」と認識していることが分かった(【発表リリース:令和6年度海外対日世論調査】)。

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今調査は外務省が【ハリス(The Harris Poll)社】に委託し、アメリカ合衆国内において2024年11月20日‐2025年1月11日に実施されたもので、有効回答数は一般人1000人(18歳以上)・有識者206人(連邦政府、大企業、マスメディア、労働組合、宗教団体、アカデミアなどで指導的立場にある人物)。インターネット経由で実施されている。

今調査は1960年以来ほぼ毎年実施しているが、少なくとも一般人向けの設問としてはその最初の調査から調べられている項目。それによると「日本はアメリカ合衆国の信頼のおける同盟国・友好国(友邦)か否か」との設問で、信頼できる区分の選択肢を選んだ人の割合は一般人で77%、有識者で97%に達した。

なお2019年度までは単純に「信頼できる」「信頼できない」「分からない」のみだったが、2020年度からは「信頼できる」「どちらかというと信頼できる」「どちらかというと信頼できない」「信頼できない」「分からない」と細分化されている。グラフ上の表記や分析の上では、「信頼できる」「信頼できない」の合算を「信頼できる」、「どちらかというと信頼できない」「信頼できない」の合算を「信頼できない」として勘案する(発表されている結果概要報告書でもこの方法が用いられている)。

↑ 日本はアメリカ合衆国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)
↑ 日本はアメリカ合衆国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)

↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(2001年度以降)
↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(2001年度以降)

有識者に対しては1993年度以降に設問が用意されているが、今世紀に入ってからはほぼ9割を維持している。2015年度分はやや下がって83%と9割を割り込んだが、2016年度はいくぶんの持ち直しを示した。一般人については多少の上下を繰り返しながら1990年度代以降は上昇傾向にあり、2012年度においては2011年度から続く形で、それまでの最高値となる84%を記録した。一方それ以降は減少傾向にあり、2015年度でようやく底打ちし、2016年度では大きく上昇し、有識者に近づく形となった。そして2017年度では、はじめて一般人の値が有識者の値を上回る結果が出ている。

直近年度となる2024年度分では、前年度比で一般人は4%ポイント増加、有識者は9%ポイント増加。一般人より有識者の方が高い状態が続いていることに変わりはない。なお有識者の大きな増加について原因を推し量ることは難しいが、調査のタイミング的にアメリカ合衆国の大統領選挙が何らかの形で影響したのだろうか。

「信頼できる」と回答した人にその理由を複数回答で尋ねたのが次の結果。一般人と有識者とでは傾向が異なり、有識者の方が高い値=多方面の理由を挙げている。

↑ 「日本は信頼できる」回答者による理由(複数回答)(2024年度)
↑ 「日本は信頼できる」回答者による理由(複数回答)(2024年度)

一般人では一番の理由は「友好関係」、そして「経済的結びつき」が続く。有識者でも「友好関係」がもっとも高く、そして「経済的結びつき」が続く。「世界経済(の)安定・発展貢献」が第3位には変わらないものの、トップと第2位の回答同様に、一般人と有識者の間では回答値には大きな差が生じている。ちなみにそれに続くのは一般人では「魅力ある文化」だが、有識者では「国際秩序(への)安定貢献」となっている。

差異はあるが一般人は有識者と比べて大きく差を開ける形で低い値を示しており、一般人は「世界における日本の具体的な影響力は期待したほど高いものではない」との認識があるようにも解釈できる(公開資料の限りでは両者で質問の様式が異なるようには見えない)。

選択肢の中で一番低い回答値は、一般人は「国際社会における開発協力」、有識者は「地球規模の議題解決への貢献」。それぞれの日本に期待している、注目している(そして失望している)観点の違いが表れているようで興味深い。



やや余談ではあるが補足をしておく。今件調査は外務省が毎年定期的に調査依頼と公開をしているものだが、単年時公開分を調べた限りでは、2012年度分まではギャラップ社に2月から3月(時には2月から4月)と春先にかけて行われていた。それが2013年度以降はハリス・インタラクティブ社(Harris Interactive)に依頼先が変更となっている。また一部項目では調査項目に変更が見受けられるため、単純比較をすると真意を見誤る可能性がある。一方2014年度分以降は依頼対象社がニールセン社に代わったが、内部的には同じであるため(ハリス・インタラクティブ社は2013年11月にニールセン社に買収されている)、2013年度と様式は同一と見なしてよい。実際、各項目の回答値を見ると、それを裏付ける結果が出ている。

そして2019年度以降はハリス社が調査を実施しているが、ハリス社自身は2017年1月にスタッグウェルグループ(The Stagwell Group)によってニールセン社から買収されており、現在ではスタッグウェルグループの一員となり、社名もハリスインサイト&アナリティクス(Harris Insights and Analytics)と改められている。

特記すべき留意点がある場合には個々で行うが、調査会社が異なる期間においては連続性の点で精度の低い結果が出ていることを認識した上で、各データを見るべきだろう。


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