映画館で映画を観る前のネット情報検索、20-30代は口コミに注目

2012/06/27 06:45

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検索gooリサーチは2012年6月15日、映画館での映画鑑賞に関する調査結果を発表した。それによると調査母体中過去一年間に映画館で映画を観た人においては、事前に上映時間や映画館までのアクセス(到達経路)をインターネット上で調べたことがある人は、6割を超えていることが分かった。予告編や特報情報を確認した人は3割、あらすじについては1/4ほどを数えている。また口コミ情報については20-30代でチェックする人が多い傾向が見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2012年5月23日から28日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3189人。男女比はほぼ1対1、世代構成比は10代から70代まで10年区切りでほぼ均等割り当て。

以前【過去一年間の映画館での映画観賞者4割強、若年層ほど多い傾向】でも記したように、今調査母体では過去一年間の映画館での映画鑑賞者(本数は問わず)は45.3%という値が出ている。

↑ 過去一年間に映画館で映画を鑑賞したか
↑ 過去一年間に映画館で映画を鑑賞したか(再録)

それではそれら映画館での「映画観賞者」は事前にどのような情報をインターネットから入手したのか……というのが、今回のチェックポイント。全体では63.2%の人が「映画館で映画を観る前に、その映画の上映時間や映画館へのアクセスを確認した」と答えている。

↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)
↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)

次いで多いのは約半数の回答率になるが「予告編・特報」、ついで24.8%の「あらすじ」・19.1%の「口コミ(評判)・感想」と続く。「ニュース」「特集記事」は1割にも満たない。「予告編・特報」や「あらすじ」の参照率の高さ、「ニュース」「特集記事」の参照率が低いことには意外さを覚える人もいるだろう。

これを(上位陣のみだが)男女世代の属性別に見たのが次のグラフ。

↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)(一部、男女世代別)
↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)(一部、男女世代別)

全般的には若年層、特に20-30代のほうが高い傾向が見受けられる。とりわけ「あらすじ」「口コミ(評判)・感想」のようなコミュニティ系情報(赤矢印部分)においては若年層、中でも女性の利用率が高い。元々この層はインターネット、ソーシャル系サービスの利用に長けており、映画周りの情報収集もその一環に過ぎないと考えれば理解は容易い。

一方で(インターネット経由のアンケートにも係わらず)事前にインターネット経由で情報を確認していない人は、男女ともに60-70代で大きな値を示している。ネットで何かをする、調べるというアクションに不慣れ、あるいは習慣化していないのだろう。

最後は年間視聴映画本数別。要は「映画へののめりこみ度」と「情報収集傾向」にどのような関連性があるか、というもの。

↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)(一部)(映画館での鑑賞本数別)
↑ 映画を観る前に見たサイト情報(複数回答)(一部)(映画館での鑑賞本数別)

やはり映画をよく見る人ほど、複数項目の情報をチェックしていることがわかる。興味がある対象ほど色々と知りたくなる、好奇心が沸いてくる、あちこちに目を向けたくなる。心当たりがある人も多いのではないだろうか。



繰り返しになるが、「予告編・特報」や「あらすじ」というオーソドックスな紹介情報と共に、コミュニティ系・ソーシャル系の情報「口コミ(評判)・感想」への高い参照率は留意すべき結果といえる。もちろん映画そのものの質も必要不可欠だが、適切な情報を適切な量と速さで、適切な方法(例えば予告編などを動画共有サイトで積極的に披露する)で提示していくことにより、映画館に足を運ぶ人の満足度も上がるに違いない。同時に映画館への来訪そのものの機会を持つ人も増えるかもしれない。



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