SNS上の人とのコミュニケーション頻度、全体では近所づきあいより下、だが…

2012/06/23 12:00

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SNS連合は2012年6月11日、人と人とのつながりに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、友人とコミュニケーションをある程度以上取っている人は7割近くに及び、近所づきあいやサークル・グループの仲間よりもはるかに高い頻度にあることが分かった。特にSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上では低い頻度に留まっている。しかし20代に限ると、近所づきあいよりは遥かに頻度が高い状況にあることが確認できる(【発表リリース、PDF】)。



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今調査は2012年4月1日から4日にかけて携帯電話経由のインターネットリサーチ方式によって行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は20代から50代まで10歳区切りで均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

先に【社会的関係が大切な相手、子供に配偶者、両親…SNS上での知り合いは「大切では無い」派が多数に】で示したように、社会的な関係について、多くの人は配偶者や子供、両親に対しては「つながりがとても大切」であるとの認識を示している。一方でSNS上での人のつながりに関しては重要性は低いという結果が出ている。

↑ 各対象とのつながりをどの程度大切だと思うか
↑ 各対象とのつながりをどの程度大切だと思うか(再録)

当然のごとく社会的な関係上、低い重要度しか置かれていない相手とは、コミュニケーションの頻度も低くなる。友人とのコミュニケーションは頻繁にとられているが、SNSに参加する人との間にはあまり取られていない(もっとも、参加していない人も4割強いるが)。

↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(身内以外)
↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(身内以外)

友人間では「積極的にやり取りしている」派が約7割。近所の人とは約3割。サークル仲間やSNSでの知り合いの場合は、それぞれ「該当しない」事例が4割ほどあるものの、コミュニケーション度合いは低め。ただし「頻繁にやりとりしている」に限定すると、SNSは近所の人よりも高割合となる(ちなみに「該当者無し」を除いて再計算しても、やはり「やり取りしている」派の値は友人と比べれば低くなる)。近所づきあいは浅く広く、SNSは深く狭く、というところか。

このSNS上のコミュニケーションに関して、世代別に区分したのが次のグラフ。

↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(SNSに参加する人)(世代別)
↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(SNSに参加する人との間で)(世代別)

他のSNS関連の調査結果からも分かるように、若年層の方が利用率は高い。そして全般的に「やり取りしている」派もまた、若年層の方が多い。ただし「頻繁」に限定すると、20代よりも30代の方が該当率が高くなる。趣味趣向や経験がある程度積み重なり、深い内容のコミュニケーションができるようになるに及び、やりとりの頻度も上昇するということだろうか。

ちなみに20代に限定し、レポートから取得できる各項目でのコミュニケーション度を並べたのが次のグラフ。

↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(身内以外)
↑ どの程度コミュニケーションを取っているか(20代)

近所づきあいは薄く、SNS上でのコミュニケーションがはるかに上回る結果が出ている。さすがに職場の上司や同僚との間柄にはかなわないものの、仮に「SNS上でのコミュニケーション対象者が居ない」人を除いて再計算すれば、「ある程度」が40.1%となり職場の上司との関係に手が届きそうな状態となる。

今件はあくまでも回答者による自己判断の上での集計結果だが、SNS上でのコミュニケーションの実態や、近所づきあいとの比較などがシンプルながらも明確に数字として出ている点で興味深い。「該当者無し」の解答者は、その項目におけるコミュニケーションを取っていないことも合わせ、覚えておく価値のある内容といえよう。



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