米シニア層のインターネット利用率、5割を超える

2012/06/11 12:10

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インターネットアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年6月6日、アメリカの高齢者におけるインターネットへの接触機会に関する調査結果【Older adults and internet use】を公開した。今回はその中から、世代別の概要的なインターネット利用率について見て行くことにする。



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今調査の最新データのものについては2012年3月15日から4月3日にRDD方式で選ばれたアメリカ合衆国内の電話番号に電話をかけ、応答した18歳以上の人に、通話(英語とスペイン語)インタビューで行われたもので、有効回答数は2254人。固定電話は1351人、携帯電話は903人(うち410人は固定電話非保有者)。インターネット利用者は1803人。国勢調査の結果に基づいたウェイトバックがかけられている。

今回の調査結果ではPew Research Centerが同様の調査を2000年4月から行ってきたことを呈しているが、その一連の調査において、はじめて「65歳以上の世代でインターネット利用率が過半数に達した」ことが分かった。

↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)
↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)

2008年8月時点では38%、2011年8月には41%、そして今年の2月には48%に上昇した65歳以上のインターネット利用率は、今回の4月調査結果で5割超を達成。一様に上昇するわけではなく上下のぶれが生じるので、暫くは50%前後を行き来することになるだろうが、「初めての過半数」という意義は大きい。

今調査結果ではブロードバンド利用率も併記されており、これを上記グラフに加えたのが次の図。ブロードバンド利用率では、65歳以上はまだ4割に届かない。

↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)(ブロードバンド環境整備率含む)
↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)(ブロードバンド環境整備率含む)

インターネットの快適さを堪能するにはブロードバンド環境は必要不可欠。インターネット利用率に対するブロードバンド環境整備率の比率は他世代とさほど変わらないので、今後さらに65歳以上のインターネット利用率が上昇すれば、自然にブロードバンド環境利用率も上がるはず。

最後は「常用者率」。インターネット利用経験者のうち、どれだけの人が(事実上)「毎日使っているか」を示したもの。調査母体全体比ではないことに注意。

↑ 世代別・日常的インターネット利用率(米、2012年4月)(インターネット利用者に対する比率)
↑ 世代別・日常的インターネット利用率(米、2012年4月)(インターネット利用者に対する比率)

若年層世代ほどではないが、65歳以上でもそれなりに高比率で常用者が占めている。「十分な環境とガイダンスを用意されれば、65歳以上の層でも熱心なインターネットユーザーになる」とは元レポートの説明だが、これは日本の状況と何ら変わるところは無い(【お年寄りのネット嫌い その理由は?】)。

なお日本の類似的な情報については、先日総務省が発表した通信利用動向調査にその実情が報告されている。こちらについては機会を得た上で紹介することにしよう。



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