全体で8割近く、40代前半でも6割強は「マンガ好き」
2012/06/04 06:35
NTTレゾナントが運営するgooリサーチは2012年5月29日、「マンガ」に関するインターネット調査結果を発表した。それによると調査母体においては、マンガを好きと答えた人は約3/4に達していることが分かった。男女とも概して若年層ほどマンガ好きが多い傾向にあるが、女性は10代から非常に好む人が多い一方で、30代に入ると好きな人の割合が男性以上のスピードで減少していくことが分かる(【発表リリース】)。
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今調査は2012年5月15日から17日にかけて、15歳から44歳までの男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1939人。男女比は39.1%対60.9%、世代構成比は10代16.8%・20代33.1%・30代33.3%・40代前半17.0%。
「漫画」でも「まんが」でも無く「マンガ」という表記を用いた上で、「マンガ」が好きか否かについて「大好き」「好きな方」「どちらでも無い」「好きではない」の四択で選んでもらった結果が。次のグラフ。本来なら「好きではない」では無く「嫌いな方である」とし、さらに「とても嫌いだ」を追加して五択にしないと、回答の上で公平さの点でリスクが発生するのだが、今件はこのリスクにおいては甘受する。
↑ マンガが好きか
全体では「とても好き」と「好き」を合わせた「好き派」が74.4%とほぼ3/4、どちらでも無いが2割、否定的な意見が6.4%と少数派に留まっている。
男女別・世代別に傾向を見渡すと、
・男性は20代がピーク、女性は10代-20代前半がピーク
・ピーク以降男性はじわじわと「好き派」率を下げるが、女性は下げ幅が大きい
・40代前半でも6割超はマンガ好き
などがあげられる。男女でピークにずれが生じているのは成熟度の違いか、あるいは(10代における)遊び方のスタイルの差異が原因の可能性が高い。またピーク以降に女性の下がり方が急になるのは、後述の「読むか否か」でも触れるが、子供の居る環境では母親が率先してマンガを読みにくいという点があるのかもしれない(男性は通勤過程で読める)。
一方好き嫌いでは無く、普段から読むか否かで聞いた結果が次のグラフ。「読む派」の流れは「好き派」と大きな違いは無い。
↑ 普段マンガを読むか
40代前半でも男性1/4近く、女性2割近くは「よくマンガを読む」と答えている。また女性は「好き」と同じくピークが20代前半だか、男性は20代後半まで上昇を続けるあたりに少々違いが見られる。やはり一般的に「男性は通勤t過程で読める」「女性は家事で多忙、そして子供の面前ではマンガを読むことがはばかられる意識がある」のが、男女・世代別の違いを生み出しているのだろう。
ちなみに各属性の「マンガ好き派」と「マンガ読む派」を併記したのが次のグラフ。
↑ 各属性別「マンガ好き派」と「マンガ読む派」
よほどの特殊事情でもない限り「嫌いなのにマンガを読む」状況は考えにくく、結果的に「マンガ好き派」と「マンガ読む派」はほぼ等しい値となっている。いくぶん「マンガ読む派」が多いのは、「マンガの好き嫌いについて”どちらともいえない”」人も、多少ながらもマンガに目を通していることが考えられる。
今件は上記にある通り設問の時点で「好き」という回答が出やすいリスクはあるものの、意識的に嫌悪感を抱く人、拒絶反応を示す人は少数派であることを確認させてくれる。また世間一般に語られている通り「若年層ほどマンガ好き」はその通りだったが、男女それぞれで世代間の好き嫌いには微妙な違いがあることが分かり、興味深い結果といえる。
特に男性は中堅層でもマンガ好きが多いことが見て取れるが、中堅層向けのマンガ週刊誌の多さが、それを裏付けているともいえよう。
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