震災後に高まる食の安心・安全への意識、特に既婚女性・子供持ちは高い傾向
2012/05/17 06:50
ネクスティア生命保険は2012年5月9日、防災と食に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、2011年3月の東日本大地震・震災(以後「震災」)後に食の安心や安全への意識が強く・高くなった人は6割を超えていることが分かった。既婚女性・子供持ちほど意識が高まったとの回答者率は高く、専業主婦や子供を有する女性では7割を超える結果が出ている(【発表リリース、PDF】)。
スポンサードリンク
今調査は2012年3月1日から2日にかけて関東一都三県居住の20-59歳男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1239人。男女比は1対1、世代構成比は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。調査実施機関はマクロミル。
先に【今後の地震への不安感、女性・既婚・子供有りが強い傾向】でも示した通り、属性別では女性・既婚者・子供持ち・専業主婦ほど、将来の大規模地震に対するリスクに、強い不安感を抱いている。
↑ 今後の大規模地震発生可能性に対する不安感(男女属性別)(再録)
それでは震災前後で「食の安心・安全」への意識はどのように変化しただろうか。「とても高くなった」「やや高くなった」「変化なし」「やや低くなった」「とても低くなった」の5段階表記で選択肢を提示し、もっとも当てはまるものを選んでもらった結果が次のグラフ。概して「低くなった」派は誤差の範囲でしかなく、全般的には「食の安心・安全への意識は高まっている」ことが分かる。
↑ 震災後における食の安心・安全への意識の変化
全体では62.9%の人が(強度はともあれ)震災後に食の安心・安全への意識が高まったとしている。「変わりない」は36.5%。
属性別に見ると(今件では何故か単純性別、未既婚別のデータに関する公開が無い)、男女別では男性よりも女性、子供無しよりも子供有り、そして専業主婦の意識向上が大きいことが分かる。とりわけ「専業主婦」「女性子供有り」の値は高く、強度の高い「とても高くなった」の回答率も2割を超えている。
これは【今後の地震への不安感、女性・既婚・子供有りが強い傾向】でも説明しているように、「生存本能」「母性本能」が反映された結果に他ならない。さらには子供が居ない場合は一人、いる場合は子供とのみの時間が長い「専業主婦」は、女性全体と比べて一層高い安心・安全意識を抱いていることになる。
ちなみに「安全基準を満たした」上で、東日本大震災の被災地域で生産された生鮮品や食料品を購入するか否かも聞いているが、約6割の人が「購入する」派の回答を示している。「どちらともいえない」は1/4程度、「購入しない」派は1割強。「安心・安全への意識が高まった」派に限定して尋ねても、「購入する」派は6割を超えているとのことである。
スポンサードリンク