ソーシャルメディアは女性・若者が積極的に活用する法則
2012/05/05 06:40
アメリカの調査機関Nielsenは2012年4月27日、タブレット機やスマートフォンなどのモバイル端末の動向を記した「State of the Media」のダイジェスト記事を公開した。今回はそこから取得できた同社資料「ADVERTISING & AUDIENCES」から、アメリカにおけるソーシャルメディアの利用性向にスポットライトをあてることにする(【Report: U.S. Media Trends by Demographic】)。
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次のグラフはアメリカ国内18歳以上・インターネット利用者という制限のもとで、Nielsen側が2011年第4四半期に調査した結果である。調査対象全体の各項目での平均を100とし、それぞれの行動性向について属性別の回答率を相対的に示したもの。例えば「自前のブログを持っている」項目で女性は「108」とあるので、全体における「ブログ持ち」平均と比べて女性は(比率として))8%ほど多いことになる(ポイントではないことに注意)。
↑ ソーシャルメディアなどの行動性向(米18歳以上、2011年Q4、インターネット利用者全体平均を100とした場合の行動・該当性向、Nielsen)※世代区分で重複している部分(25-34歳)があるが、原文のまま。明確な区分ではなく、若年層・広域な中堅層・高齢層という曖昧な区分での数字を出すため、前後の世代も多少含ませた結果と推定される
【「1日何度もアクセスしてます」は59%……アメリカの女性SNS利用者はヘビーユーザー】や【ネット好きなアメリカ女性のソーシャルネット事情を探る……宣伝効果と広告】などにもあるように、欧米に限らず一般論として、男性よりも女性の方がソーシャルメディアへの注力・関心度は高いとされている。いわゆる「口コミ」行動と密接な関係があるからだ。
今件結果でもそれを裏付ける結果が出ている。提示されている全項目で、女性は男性よりも高い値を示しており、特に具体的事象と深い関わり合いのある項目で、男性との差異が大きい結果が出ている。
世代別ではデジタル系の調査結果によくある流れ、つまり若年層ほど高く、高齢層ほど低い結果が出ている。特に55歳以上は「ブログはほどんど持たない」「ソーシャルメディアのアカウントは取得しても著名な人・ブランドに向けた積極的な活用はしない」「ネット通販での買い物はそれなりに行う」という、インターネットの利用スタイルがすけて見える数字が出ている。【SNSは年収・学歴を超えて…米ネット利用者の主要サービス活用性向】では高齢者もソーシャルメディアの利用率は高いという結果が出ているが、「有名人なり著名ブランドではなく、知り合いとの交流を楽しむ」ことに注力しているものと考えれば、道理が通るというものだ。
特にソーシャルメディアにおける「おっかけ行動」で女性・若年層の行動性向が高い値を示しているのには注目したい。この傾向は多分に日本でも共通するものだろう。
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