子育て世代女性のスマートフォン保有率は20代で4割強、非保有理由は「料金が高い」
2012/04/22 12:00
ベネッセコーポレーションは2012年4月20日、子育て中の母親に対する携帯電話・スマートフォンに関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体のうち20代の人は半数近くがスマートフォン保有者であることが分かった。利用開始時期は2011年が過半数を占めている。一方、一般携帯(いわゆるフィーチャーフォン)から乗り換えない理由としては利用料金が高いことを挙げており、実際に月々の利用料金のボリュームゾーンが両種類間では異なるようすもうかがえる(【発表リリース】)。
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今調査は2012年3月27日から30日にかけて、現在子育て(0-6歳児の子供を持つ、妊婦含む)中の母親に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2008人。世代構成比は20代406人・30代1385人・40代217人。
今調査母体においては、全体のスマートフォン保有率は31%(ウェイトバック無しなのであまり意味は無い)。世代別にみると20代が46%と半数近くを占め、40代でも16%に達している。インターネットアンケートということもあるが、随分と浸透が進んでいるようすがうかがえる。
↑ 世代別スマートフォン保有比率
そのスマートフォン保有者の保有開始時期は去年2011年が多勢で6割近く。今年は調査時点でまだ1/4しか経過していないが、それでも対象全体の22%。2010年から普及の息吹は感じられたが、2011年で加速し、2012年になってもその勢いは留まっていないことが分かる。
↑ スマートフォン利用開始時期
他方、全体では7割近く、20代でも半数強は、一般携帯電話を利用し続け、スマートフォンは使っていない。その理由としては「利用料金が高い」が最多回答率を示しており、次いで「スマートフォンに買い替えるだけの理由が無い」との意見が多勢を占めている。技術的・操作性的なハードルでは無く、「高い」「要らない」というシンプルかつ解消しにくい問題が、利用をストップさせている。
↑ スマートフォンを使わない利用(非利用者限定、上位のみ)
実際、それぞれの機種保有者別に月次利用料金を尋ねているが、一般携帯では5000円未満で過半数がカバーできるのに対し、スマートフォンではわずか10%。スマートフォンでは5000-9999円がボリュームゾーンとなっており、金銭的負担が大きいことがうかがい知れる。
↑ 携帯電話の利用料金
例え料金が高くとも、それに見合うだけの効用が得られるのなら、ある程度妥協はできる。しかし具体的回答事例でも「家計を圧迫」との意見が多いことから、金銭的負担への注目度は高い。これがスマートフォン利用を押しとどめる。
総務省の通信利用動向調査でも、家計に占める電話料金、そして電話料金に占める移動電話通信料の比率は増大中。
↑ 世帯消費支出と、世帯消費支出に占める電話通信料の割合推移(総世帯、円・%)(再録)
家計を預かる主婦としては、そして子供向けの出費で頭が痛い状況下では、少しでも出費を減らしたいとする気持ちは大きい。どれほど便益があろうとも、やはり金額そのものに対する評価は厳しくて当然といえよう。
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