位置情報を用いたモバイルサービス、米若年層の利用状況は?
2012/04/12 06:55
アメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年3月19日、アメリカ国内に住む子供達と携帯電話(スマートフォン含む)、そして電子メール・SMS(ショートメッセージサービス=テキストメッセージ)の使用動向に関する調査結果【Teens, Smartphones & Texting】を発表した。今回はその中から、「位置情報サービスの利用性向」に関する項目を見て行くことにする。
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今調査は2011年4月19日から7月14日にかけて、アメリカ合衆国内に住む12-17歳の男女とその両親に対して、電話での通話(英語とスペイン語)を用いて行われたもので、有効回答数は799人。分析上の値では国勢調査の結果に従ったウェイトバックが行われている。
携帯電話やスマートフォンのGPS機能を用い、利用者の現在位置をサービス側に提供、そのデータを元にしてさまざまな情報を送り返したり、情報を登録してコミュニケーションに役立てる仕組みを「位置情報サービス」と呼んでいる。【foursquare】が有名だが、他にも写真投稿と組み合わせた多種多様なサービスが登場しており、サブ機能として位置情報を添付するタイプのものもある(ツイッターが好例)。
さてその「位置情報サービス」だが、今回の調査母体では全体に占める利用率はわずか6%に過ぎなかった。
↑ 位置情報利用サービス(Foursquareなど)を使う人(各属性内における割合)(米、12-17歳)(2011年4-7月)
【3/4強がモバイル持ち、そのうち3割はスマートフォン…米未成年者携帯事情】に挙げているように、携帯電話所有率は77%。よって調査母体全体では無く「携帯電話保有者」に占める「位置情報サービス利用者」比率は約8%という計算になる。いずれにしてもごく少数派。
グラフには世代別の区分があるが、幼い階層はほぼ皆無。15歳からようやく回答者が出始め、17歳では2割近くが利用している。類似項目の調査結果【アメリカのモバイル端末を使った位置情報の利用率】から勘案するに、18歳以上になると利用者が急激に伸びるものと推測される。
レポートでは「スマートフォン所有者は一般携帯電話所有者よりも利用率が高い」「保護者の所得や学歴などによる利用率の差異は無い」などの話も寄せられている。とはいえ、今回の世代層では少数派には違いない。言及は無いものの、安全上の問題や利用できるアプリがまだ少ないこと、若年層の興味関心を引くサービスが無いことなどが、利用率を低いままに留まらせる原因と見て間違いあるまい。
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