ゼスチャー認識採用を期待する製品、トップはいつも頭上にあるアレ

2012/04/08 07:20

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ジェスチャー認識でパソコンが動くか東京工芸大学が2012年3月29日に発表した、ナチュラルユーザーインターフェース(NUI。人間の五感や人間が自然に行う動作によって機械を操作する方法)に関する調査結果「東京工芸大学、ナチュラルユーザーインターフェースに関する調査」によると、調査母体においてはWiiのリモコンやPS Move、Xbox360のKinectに代表される家庭用ゲーム機の、体感型機器のようなゼスチャー認識(直接ボタンを押したり稼働部分を回すのでは無く、離れた場所から特定のポーズや動きを示すことで反応する仕組み)の導入を期待する製品のトップには「照明」がついた。全体の4割強が望んでいる。次いで「ゲーム機」「パソコン」「テレビ・レコーダー」「エアコン」の順だが、世代によって需要の強弱に大きな違いがあることも確認できる(【発表リリース、PDF】)。



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今調査は2012年2月15日から22日に渡って携帯電話を利用したインターネット調査方式で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、年齢階層比は10代・20代・30代・40代で均等割り当て。

冒頭で触れたように、昨今では家庭用ゲーム機の分野を中心に、日常生活でも「ゼスチャー認識」の認知が広まりつつある。そこでどのような製品に「ゼスチャー認識」機能が採用されることを期待しているか、挙げた製品で希望するものを複数回答で答えてもらったところ、最上位についたのは「照明」だった。44.0%の人が「照明がジェスチャー認識でコントロール出来ると良い」と考えている。

↑ ジェスチャー認識が採用されることを期待する製品(複数回答形式)
↑ ジェスチャー認識が採用されることを期待する製品(複数回答形式)

例えば一人暮らしで日が暮れてから帰宅して玄関を開けると、部屋の中は当然真っ暗。玄関の灯りをつけてとりあえず明るくし、廊下の灯り、そして部屋の……といちいちスイッチを入れるのでは無く、ゼスチャーで必要な部屋の灯りがいっぺんにつく。あるいは寝る直前まで布団の中で本を読んでいて、眠たくなったら照明に向けて手でサインを送ると、ぱっと消える。ほんのちょっとした手間を減らすのに過ぎないが、意外に便利に思えてくる。

第二位・第三位はエンタメ系の製品が続き、その後は生活用品が並んでいる。さすがに炊飯器や洗濯機をジェスチャー認識で動かしたいと思う人は多くないが、それでも数%は確認できる。

これらの項目を世代別に見ると、興味深い傾向が見えてくる。

↑ ジェスチャー認識が採用されることを期待する製品(複数回答形式)(上位10位、世代別)
↑ ジェスチャー認識が採用されることを期待する製品(複数回答形式)(上位10位、世代別)

全般的に「エンタメ色が強い製品ほど若年層」「生活色が強い製品ほど壮年層」が強い期待を抱いていることが分かる。一番良くその特徴が表れているのが隣り合わせの「音楽プレイヤー」「カーナビ」で、前者は若年層ほど、後者は壮齢層ほど強く「ゼスチャー認識を搭載してほしい」と望んでいる。

先の事例や「テレビ・レコーダー」「エアコン」などは、確かにジェスチャー認識が導入されれば便利そうに見える。一方で「自動車」「カーナビ」はどのように対応させるのか、色々と考えが頭によぎる(よもや運転中にハンドルを手放して、あるいは首を大きく動かしてのジェスチャーなどは想定できまい)。

そのような特異な事例を除けば、やはり大勢においては「自分の日常生活の中で長い時間触れている」製品に対し、「ゼスチャーで動かせるようになってほしい」との意志が強くなると考えられる。長時間、繰り返し使うものだからこそ、少しでも便利になれば、と深く願うようになるのだろう。



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