「検索エンジンって精度上がってる?」米利用者の52%は「その通り」

2012/03/23 12:00

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アップグレードアメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2012年3月9日、アメリカ国内における検索エンジンの利用状況に関する調査結果を発表した。それによると調査母体内インターネット利用者の91%にあたる「検索エンジン利用経験者」においては、52%の人が「年々検索エンジンの検索結果に関して、妥当性や関連性は向上しつつある」と答えていることが分かった。悪化しているとの回答は7%でしかなく、残りのほとんどは「変化なし」と答えている。検索結果で羅列されるサイトの情報品質に対してもほぼ同じ印象との結果が出ており、検索エンジンの精度改善化は一定の評価を与えられているようだ(【発表リリース】)。



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今調査は2012年1月20日から2月19日にかけて、18歳以上のアメリカ在住の人にRDD方式で選ばれた電話番号に対し、口頭調査(英語とスペイン語)で行われたもので、有効回答数は2253人。うち1352人は固定電話で、901人は携帯電話で回答した(携帯電話回答者において440人は固定電話が世帯内に無い人)。回答者のうちインターネット利用者は1729人(全体比76.7%)。統計結果は2011年分の国勢調査結果によるウェイトバックがかけられている。

先に【大卒は3/4が毎日利用…高学歴・高年収ほどよく使う米検索エンジン事情】でも触れているように、インターネット利用者に対する検索エンジンの利用性向(利用経験率)は10年前から高い傾向にある。むしろ漸増しているが、その一因にはインターネットを取り巻く環境の整備とサービスの質的向上で、利用者が利用しやすくなった結果と考えてよい(元々システムの完成度が高く、進歩発展の余地が少ない電子メールが、横ばいの動きを示しているのも、それで説明できる)。

↑ インターネットユーザーに対する、主要ネットサービスの利用性向
↑ インターネットユーザーに対する、主要ネットサービスの利用性向(再録)

それでは日々…という表現はややオーバーに過ぎるが、日進月歩的な進化を遂げている検索エンジンの動向に、利用者はどのような感想を抱いているのだろうか。検索エンジンの検索結果について、妥当性や関連性が、昔と比べて今はより改善され、良いものになっているか否か。52%の人は「改善している」とし、一定の評価を与えている。

↑ 全体的に、検索エンジンにおける検索結果の妥当性・関連性が時と共に改善されていると思うか(米、検索エンジン利用者限定、2012年1-2月)
↑ 全体的に、検索エンジンにおける検索結果の妥当性・関連性が時と共に改善されていると思うか(米、検索エンジン利用者限定、2012年1-2月)

逆に悪化したと感じている人はわずか7%。変わらないとの意見は4割。見方を変えて「少なくとも現状維持以上の状況を保っている」と考えている人は9割強という計算になる。

それでは検索結果の関連性ではなく、「検索エンジンで見つけた情報」の内容・品質にはどのような評価を下しているだろうか。例えば非常に関連性が高いサイトと判断されたサイトが表示されても、実態はスカスカであったり、スパム的な文章ばかりで中味は何も語っていなければ、「品質は悪い」ことになる。

↑ 全体的に、検索エンジンで見つけた情報の品質は時と共に向上していると思うか(米、検索エンジン利用者限定、2012年1-2月)
↑ 全体的に、検索エンジンで見つけた情報の品質は時と共に向上していると思うか(米、検索エンジン利用者限定、2012年1-2月)

ピックアップされたサイトの品質の進歩性においても、利用者は一定以上の高い評価を与えているのが分かる。



本来の「進化」という言葉が一方向へただ突き進むものではなく、環境に応じて適したスタイルへの変化を意味するように、検索エンジンの「進化」もまた、世情やネット界隈の状況を鑑みながらの変化となる。時には妥当性に欠ける「進化」を見受けることもあるが、再度手直しを受けて軌道修正されることも少なくない。時代に合わない機能は打ち捨てられ、それが出来なければ検索エンジンそのものが「亜流」のスタンプを押されてしまう(まさに「進化」出来なかったということになる)。

そして中長期的には、今回の調査結果にもある通り、少しずつ改善しているとの評価を受けるような「進化」を遂げていくのだろう。



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