8年間で「毎日使う」は5割増加…米検索エンジンの「詳細」事情

2012/03/20 06:50

このエントリーをはてなブックマークに追加
検索エンジンアメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2012年3月9日、アメリカ国内における検索エンジンの利用状況に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうちインターネット利用者においては、毎日検索エンジンを使っている人は過半数の54%に達していることが分かった。これは2004年時点の値35%から5割以上積み増した値であり、それだけ検索エンジンが生活に身近な存在になったといえる。また属性別に見ると40代以下・高学歴・高年収ほど利用頻度が高いことがあらためて確認できる(【発表リリース】)。



スポンサードリンク


今調査は2012年1月20日から2月19日にかけて、18歳以上のアメリカ在住の人にRDD方式で選ばれた電話番号に対し、口頭調査(英語とスペイン語)で行われたもので、有効回答数は2253人。うち1352人は固定電話で、901人は携帯電話で回答した(携帯電話回答者において440人は固定電話が世帯内に無い人)。回答者のうちインターネット利用者は1729人(全体比76.7%)。統計結果は2011年分の国勢調査結果によるウェイトバックがかけられている。

先に【大卒は3/4が毎日利用…高学歴・高年収ほどよく使う米検索エンジン事情】でも触れているように、インターネット利用者に対する検索エンジンの利用性向(利用経験率)は10年前から高い傾向にある。昨今ではさらに微増している。

↑ インターネットユーザーに対する、主要ネットサービスの利用性向
↑ インターネットユーザーに対する、主要ネットサービスの利用性向(米、再録)

今回は「利用経験のあるなし」ではなく「利用者がどれほどの頻度で使っているのか」について、少し詳しく見て行くことにする。まずは2004年と直近2012年とで比較した、「検索エンジン利用者」における利用頻度。毎日使っている人の比率だけを見ても、この8年の間で頻繁に使われるようになったことがわかる。

↑ 検索エンジンの利用性向(米、2004年/2012年1-2月、検索エンジン利用者限定、それぞれの年で択一)
↑ 検索エンジンの利用性向(米、2004年/2012年1-2月、検索エンジン利用者限定、それぞれの年で択一)

「毎日」以外の利用頻度区分すべてにおいて、2004年よりも2012年の方が該当者比率が落ち込んでいる。特に「数週間に1回」「それ以下」のような、低頻度での回答率下落ぶりが著しい。これらの「減少分」がそのまま(数字的に)「毎日」に移行したことを考えると、低頻度の人ほど多めに、そして全体的にトコロテン方式に「毎日使う」に移行したことが分かる。インターネット利用者の過半数が、ネット利用者以外も含めた調査母体全体では、約4割強の人が「毎日検索エンジンを利用している」ことになる。

これを属性別に区分したのが次の図。インターネット利用者に対する「毎日」「利用経験あり」の比率グラフは以前の記事で掲載したが、今件は「検索エンジン利用者」に対する利用性向区分。

↑ 検索エンジンの利用性向(米、2012年1-2月、検索エンジン利用者限定、択一)
↑ 検索エンジンの利用性向(米、2012年1-2月、検索エンジン利用者限定、択一)

「利用する・しない」の比率同様、40代以下・高学歴・高年収ほど利用頻度が高い(色が濃い)のが分かる。先の記事で「高学歴・高年収の人ほど、仕事や知的好奇心の追及のためなどで、検索エンジンをよく使う」との表現を用いたが、利用者内での比率でもそれが裏付けられた次第。

検索エンジン絡みのデータ精査や、検索エンジン利用者を対象にした各サービスでは、(少なくともアメリカでは)利用者においてこのような傾向があることを認識しておいても、損は無いだろう。



スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS