100年の歴史を多彩なイベントの再現で表した広告
2012/03/20 06:40
ナビスコが製造販売する、黒地のチョコレートクッキー生地で挟んだ白のクリームという、対象的な配色が印象深いクッキー「オレオ(Oreo)」。【思わずじっと見続けてしまうエレベーターたち】など各国の奇抜な広告媒体のテーマとしてもしばしば登場するこのクッキーだが、実は今年2012年で発売100周年を迎えることになる。それを記念してさまざまなイベントや広告展開が行われているが、今回紹介するのもその一つ。「100周年を迎えたオレオ」を、その時の流れと共に体感させてくれる広告である(【The ADS of the world】)。
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↑ OREO 1953 - COLOR TV
中央にはカラフルなクリームがサンドされた、巨大なオレオ。現実でもオーソドックスな白のクリームだけでなく、多種多彩な色のクリームタイプのオレオは発売された記録はあるが、ここまでカラフルな、そして口にするには少々腰が引けてしまうものはさすがに「今では」(全部は)実在しない。そして右下には「オレオ100周年」のロゴと共に「1953年 カラーテレビ登場」「今年、オレオは100周年を迎えます」「限定版のオレオで創りました。今では手に入らないものも使っています」とある(……ということは逆にいえば、かつてはこの色のクリームのオレオは実際に発売されたことになる)。
この広告では、「オレオがこの世に生れてから100年が経過する間に、カラーテレビが登場しましたよ」と歴史の重厚さをアピールすると共に、それをオレオそのもので表現することにより、オレオの日常生活への浸透度の高さをも表現している。「カラーテレビが登場した時、オレオはすでに皆の口元にありました」とでも表現すれば良いのだろう。
この「オレオ100周年を歴史イベントで振り返る」ポスターは、他にも多種多様なものが用意されている。
↑ 1946年、戦後のベビーブーム。両親とたくさんの子供を、オレオの通常タイプとミニタイプで
↑ 1969年、人類初の月面着陸。「偉大なる第一歩」をオレオのクリームで
↑ 1975年、名作『ジョーズ』の初公開。「ジョーズ」のひれを砕いたオレオで、海面を牛乳で表現
↑ 1980年、『パックマン』の流行。プレイヤーキャラクタの「パックマン」とドットをオレオで。白いドットは「Oreo White Fudge Covered Chocolate Sandwich Cookies」というタイプのオレオ
中には正直、空回りしているデザインのものもあるが、多くは創り手のセンスに拍手を贈りたくなるもので占められている。数々の広告に目を通していくうちに、実体験、あるいはテレビや資料で見聞きした過去の事象と、オレオそのものが重なる形でイメージされ、オレオの歴史の深さを再認識させてくれるに違いない。
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