アメリカの大人の半数近くはスマートフォン持ち
2012/03/04 06:40
アメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2012年3月1日、アメリカ国内におけるスマートフォンの普及状況に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、昨年と比べて11ポイント増加の46%の人が、スマートフォンをメイン機種として用いていることが分かった。使用機種としてはiPhoneとAndroid系がほぼ同率を占めている(【発表リリース】)。
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今調査は2012年1月20日から2月19日にかけて、18歳以上のアメリカ在住の人に対して音声による電話調査で行われたもので、有効回答数は2253人。うち1352人は固定電話で、901人は携帯電話で回答している(携帯電話回答者のうち440人は固定電話非保有)。質問言語は英語とスペイン語。回答者のうち1729人がインターネット利用者。電話番号はRDD(Random Digit Dialing)方式で選ばれ、集計値は調査年直近の国勢調査によってウェイトバックがかけられている。
まずは所有携帯電話の状況。複数台所有の可能性もあるが、その場合は「もっともよく使っているもの」を答えてもらっている。2012年2月の時点で、スマートフォン所有者は46%、それ以外の一般携帯電話は41%、そして携帯電話を持っていない人は12%。
↑ 携帯電話保有状況(米、2011-2012年)
携帯電話全体の保有者において、2011年時点ではまだスマートフォンは少数派だったが、2012年には多数派となったことが分かる。そしてスマートフォンの躍進が、少なからずとも携帯電話そのものの普及率を底上げしているのも見て取れる。「アメリカの大人の半数がスマートフォン持ち」となるのも間もなく。
これを「携帯電話保有者」に限定し、スマートフォンの主要機種別に区分したのが次のグラフ。
↑ 携帯電話保有状況(米、2011-2012年)(携帯電話保有者ベース)
一般携帯電話の保有比率はさほど変わらない。ただし「分からない」層は多分にスマートフォンでは無い端末であったことが想像できるので、やはり一般携帯からスマートフォンへの買い替えも確実に起きているのだろう。そして主要機種としてはiPhoneとAndroidがほぼ均衡。むしろiPhoneの健闘ぶりが目に留まる。これはやはりiPhone4Sの発売による所が大きい。
最後に属性別所有状況。携帯電話非保有者も含めた、調査母体全体比であることに注意。
↑ 属性別スマートフォン所有状況(米、18歳以上に占める割合)
女性より男性、若年層(特に20-30代)、高収入、高学歴ほど所有率が高くなるのは、他のデジタルグッズと変わるところが無い。世代別では若年層の伸びが目立ち、年収別では低年収層が大きく飛躍しているのが分かるが、飛び抜けたものではなく、属性を超えてスマートフォンが浸透を深めているのが確認できる。
セキュリティや操作系、そして通信量の問題など、スマートフォン普及と共に拡大化・深刻化する問題も少なくない。そして一般携帯電話の需要が無くなることもあり得ない。一方、今件データが示すように、スマートフォンは今後も確実に「携帯電話」におけるシェアを拡大していくのは間違いない。もちろんアメリカだけでなく、日本でも同じ動きを見せるのは、容易に想像ができるというものだ。
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