70%…アメリカの子供へのタブレット機浸透ぶりを示す数字

2012/02/19 12:00

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タブレット機でAR以前【「クリスマスはiPadネ」米の子供達が年末年始に欲しい電子機器は?】【パソコンの使い始めは平均3歳半…!? アメリカの幼児におけるデジタルアイテムの使い始め時期など】などで伝えているように、iPadなどのタブレット機の普及は大人だけでなく、子供の世界にも大きな変化を与えている。本を読むようにタブレットで絵本アプリを読み解き、クレヨンを使うようにお絵かきツールで絵を描いていく。前世紀末期なら「未来の世界」の描写そのものだった状況が、少なからぬ世帯で現実として進行している。後日開催の講演会に先駆けて2012年2月16日にニールセンが発表したレポート【American Families See Tablets as Playmate, Teacher and Babysitter】では、アメリカにおけるタブレット機の子供への浸透の程が良く分かるデータが記されている。



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今件情報は講演会で使用する資料のダイジェスト版のようで、調査母体の説明は無いものの、ニールセンのリサーチパネルを利用したものと思われる(通常数千人単位で、国勢調査などによるウェイトバックが行われる)。それによると、「タブレット機を保有し、12歳未満の子供を持つ大人」の70%が「自分の子供は(親の保有している)タブレット機を使っている」※と答えている。

そしてその子供達は具体的に何をしているかについて、いくつかの項目を挙げ、該当するか否かを答えてもらったのが次のグラフ。

↑ 子供はどのような使い方をしたか(複数回答)(12歳以下の子供を有し、その子供もタブレット機を利用しているタブレットユーザー対象)
↑ 子供はどのような使い方をしたか(複数回答)(12歳以下の子供を有し、その子供もタブレット機を利用しているタブレットユーザー対象)

ダウンロードタイプのゲームをする子供は8割近く。多くの子供がゲーム目当てで親のタブレット機を使っていることが分かる。そして勉強目的が6割近く。子供の自由意思からなのか、親に急かされてなのかまでは分からない。

興味深いのは「旅行中のお遊び」「レストランやイベントでの利用」などのように、ごく普通に外に持ち出されて利用する事例が多いこと。多分に保護者同伴だとは思われるが、例えば【ARを使って素敵なクリスマスを】で紹介した、AR(Augmented Reality(拡張現実・強化現実))を使った人気キャラクタとの疑似記念撮影では、タブレット機が求められるため、子供達は外での利用を親にせがむことになる。


↑ The Early Show demonstrates Macy's Believe-o-Magic。主催メーカーの公式動画。
↑ The Early Show demonstrates Macy's Believe-o-Magic。主催メーカーの公式動画。タブレット機を使ってARで子供達が記念撮影を出来る仕組み。スマートフォンでも良いが、タブレット機の方が使い勝手が良い。

昨今では【アマゾンのKindle Fireはタブレット市場の起爆剤に】にもあるように、アマゾン社のKindle Fireがタブレット市場の起爆剤になるとの分析もあり、実際に年末年始には飛ぶように売れている。iPadとは立ち位置が異なるためシェアを大きく食い争うことはなく、むしろ市場全体を押し広げる効用が期待できる。

好奇心旺盛で情報吸収力も強い子供達にとって、スマートフォンやタブレット機は言葉通り「魔法の板」に他ならない。今件の調査結果と同じ項目を来年再度聞けば、それぞれ数ポイント、いや十ポイント以上の上昇(=利用の拡大)を示すに違いない。そして日本でも遅かれ早かれ、似たような状況が訪れることだろう。


※「全親の」では無く「タブレット機を持っていて、なおかつ12歳以下の子供が居る親の」です。表現を分かりやすく改めました



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