Facebookの閲覧理由、トップは「リアルな友達との意思疎通」
2012/02/19 06:40
ニフティとコムニコは2012年2月13日、@niftyのインターネット接続サービス利用者を対象にした、Facebookの利用調査結果を発表した。それによると調査母体のうちFacebook利用者において、Facebookの各コンテンツを閲覧する理由としてもっとも多くの人が挙げたのは「リアルな友人との意思疎通」だった。7割近くの人が同意している。次いで「インターネット上の知人との意思疎通」「暇つぶし」「趣味などの情報収集」と、エンタメ・プライベート系の目的で閲覧しているとの理由が続いている(【発表リリース】)。
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今調査は2012年1月6日から1月16日にかけて、@niftyのインターネット接続サービスを利用している人に対してインターネット経由で行われたもので、予備調査における回答者数は106万0506人。そのうちFacebookの利用経験ありと回答した1万1553人に本調査が行われている。男女比率は非公開。
今調査母体(予備調査段階)のうち、Facebook利用率は1.09%。各世代別区分では、40代の利用回答率がもっとも高い結果が出ている。
↑ 各世代「Facebook利用」回答率(再録)
それではこれらFacebook利用者は、どのような目的で各種コンテンツを閲覧しているのだろうか。選択肢から当てはまるものをすべて答えてもらったところ、最多回答率を得たのは「リアルの友人との意思疎通」で69.3%との結果が出た。
↑ Facebook閲覧理由(複数回答、10項目+「その他」のうち上位7項目選別)
Facebookは元々実名・実写真肖像による利用を前提としているため、意志疎通の際にも他のネットコミュニティと比べれば気を使う場面が多い。また、だからこそ、普段から日常的に接している人はもちろん、かつて知り合いだった人、縁のあった人を見つけやすく、意志疎通をする機会を得やすい。さらに、特定人物の「ニセモノ」との遭遇も(比較論だが)機会は少ない。実メールのやりとりに近い「付き合い」ができるということか。
次点項目は回答率が半分以下に下がり、「インターネット上の知人との意思疎通」、そしてほぼ同数で「暇つぶし」「趣味などの情報収集」が続く。もっともこれらは(相手が実名・実肖像なことが多いことを除けば)他のコミュニティでも十分可能。やはり実名利用を最大限に活かしたい・活かせるからこそのFacebook活用として、「リアルの友人との意思疎通」が他と大差をつけてトップにつくのは当然といえる。
これを世代層別に見ると、Facebookへの接し方の思惑が世代で微妙に異なっているのが分かる。
↑ Facebook閲覧理由(複数回答、10項目+「その他」のうち上位7項目選別)(世代別)
「リアル友人との意思疎通」がもっとも高いのは全世代共通だが、第二位の「暇つぶし」が歳を経るに連れて急減し、代わりに「インターネット上の知人との意思疎通」が増えてくる。40-50代になると「何となく時間をもてあましているから」ではなく、「ネット上の知り合いとコミュニケーションを交わすため」という積極的な理由でFacebookを視聴していることになる。
その他「ニュース」「生活・暮らし情報の収集」でも歳を経るについて回答率が高まるあたりから、
・壮齢層(40代前後)-高齢層……インターネット上の友人との意志疎通やニュース、生活情報の収集など実用面をメインに閲覧
という構図が見えてくる。もっと端的に表現すると「若者はリアルや遊びに」「壮齢層以上はネットや実用に」というあたりか。
インターネット上の行動における積極性は若年層が上だと見られがちだが、今件データでは「Facebookに限れば」との前提があるものの、各種実益系情報の閲覧やネット上の知り合いとのコミュニケーションは、むしろ中堅層以降の方が前のめりでやっているように見える。他のネットコミュニティ系サービスではあまり見られない傾向で、興味深い話でもある。
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