量・枚数共に前年比約2割増し…オーストリア造幣局、2011年分のウィーン金貨ハーモニーの販売量を発表

2012/02/02 06:40

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ウィーン金貨ハーモニーオーストリア造幣局は2012年2月1日、2011年1月から12月における、世界市場での投資用地金型金貨「ウィーン金貨ハーモニー」の販売量を発表した。それによると2011年の販売量は約68万オンス(約1万9300キログラム)・約103万枚となり、前年2010年(約57万オンス・約87万枚)と比較して約2割増しとなったことが分かった(【オーストリア造幣局】)。



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↑ ウィーン金貨ハーモニー・世界販売量(2011年)(万枚)
↑ ウィーン金貨ハーモニー・世界販売量(2011年)(万枚)

↑ ロンドン金価格(米ドル/トロイオンス)(月次、平均)
↑ ロンドン金価格(米ドル/トロイオンス)(月次、平均)

リリースによれば2011年における「ウィーン金貨ハーモニー」の販売量は重量で67万7979オンス(1オンスは約28.35グラム)、枚数で103万4438枚。これは2010年の57万4165オンス・87万0040枚に対し、それぞれ18.1%・18.9%の増加となる。また、半期単位で比較すると、後期は前期に対し販売重量で約2.3倍、前年同期比で2.9倍となり、特に後期に大きく売上を伸ばしているのが(上のグラフからも)分かる。

これは以前【田中貴金属が2011年通期における投資用金地金などの取引量を発表】でも記したように、元々上昇傾向にあった金価格において、夏以降その上昇幅を拡大。9月には史上最高値となる1896.50ドル(ロンドン・フィキシングベース)を記録したのを起因としている。

ウィーン金貨ハーモニー最高値を受けた後はリバウンドなどの理由でやや下げを見せているものの、世界の経済情勢に大きな変化は無く、金価格も高値圏を維持。それに伴い、「ウィーン金貨ハーモニー」の販売量も再び増加する様相を示している。

日本国内でも良く見かける「ウィーン金貨ハーモニー」の種類は1オンス・1/2オンス・1/4オンス・1/10オンスの4種類。一番小さな1/10オンスは各種懸賞の賞品として用いられることも多いが、かつては小売価格が1万円内外だった記憶がある。それが今では(リリースに記載されている2012年1月31日時点の価格)1万6000円余り。金価格も「随分遠くに来たものだ」という感はある。

ただ、この価格上昇の主要因が「地政学リスク」「欧米の債務・財政問題」にあるとすれば、今しばらくは似たような状況を継続する可能性が高い。金貨の輝きは今年も継続していくのだろう。



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