高校受験は公立1校・私立国立1校が約半数、公立推薦受験者も3割に

2012/01/27 12:00

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受験ベネッセは2012年1月25日、高校受験に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、公立高校の一般入試試験を受験した人は約2/3に達し、受験者の9割近く・調査母体全体比で6割近くの人が現在公立高校に通っていることが分かった。推薦入試を受けた人は公立・私立や国立でそれぞれ3割、1割強を数えているが、実際にその高校に現在通学している人はそれぞれ受験者の半数強ほどでしかない(【発表リリース、PDF】)。



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今調査は2011年9月に、子供を持つ母親(35-39歳)10万人対して予備調査を行い、高校受験(中高一貫校の内部進学は除く)を経験した高校一年生の子供が持つ母親に依頼する形で、インターネット経由にて実施されたもの。母子3085組のサンプルが集まった時点で調査を終了している(つまり「高校浪人」「中卒就職」のパターンは回答母体内に無い)。

今調査母体の高校生では、高校受験の際に「公立1校、私立あるいは国立1校」の計2校を受験した事例がもっとも多く、48.0%に達している。恐らくは(当方=不破も同じだが)公立を本命、私立・国立を保険として、あるいは逆に公立を保険として受ける、「本命と保険、1校ずつ」のパターンと思われる。

↑ 受験校数(同一校複数回受験は1校換算)
↑ 受験校数(同一校複数回受験は1校換算)

公立、私立・国立の1校のみ受験者は27.9%。いわば「一発勝負」的な事例は、全体から見れば1/4強で少数派。「その他」項目は該当選択肢以上の校数を受験していると想定されるので、「複数校受験者」は72.1%という計算になる。

これを受験校数では無く、学校種類と試験の様式に区分し、さらに実際にどの高校に入学したかを併記したのが次のグラフ。

↑ 入試方法
↑ 入試方法

第一印象は「随分と公立高校の推薦入試を受ける人がいるものだ」。調査母体の3割が挑戦している。「一般入試の半数近くに達している」と表現すれば、その多さが理解できるはず。私立・国立も公立ほどではないが、推薦入試を有効活用しており、全体比で1割強が挑戦している。

また、「現在通学高校」と「受験入試」の差を比較すると(当然ながら「現在通学高校」は単一回答)、公立の一般入試受験者のほとんどは公立高校にそのまま入校し、公立推薦も6割近くが入校している。

ところが私立・国立の一般入試では、受験者の3割強しか実際に入校していない。受験そのものに受からなかった以外に、上記で触れた「保険のための受験」であり、本命の公立に合格したため入学を辞退したものと考えられる。これが逆のパターン「公立一般が少なめ、私立一般が多め」では無いため、通常の本命・保険の組み合わせは「本命公立、保険私立」であることが推測できる。

多くの高校受験生にとって高校受験は人生一回限り。子供時分における人生の上での重大な決断を迫られる、ターニングポイントの一つ。本人はもちろん保護者も、よく考えて選択し、万全の態勢で臨んでほしいものだ。



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