後部座席のシートベルトがいかに大切かが分かる広告
2011/12/05 06:40
自動車の運転の際には欠かせないシートベルト。万一の際のリスク軽減効果は数々の統計が証明しているが、【一般道での後部座席のシートベルト着用率、33.1%に留まる】にもあるように、日本国内では後部座席の同乗者によるシートベルト着用率は決して高くない。面倒なこと、子供などが乗っている場合が多いこと、そして何より後部座席に要る人やドライバーの危機感の薄さに問題がある。この「後部座席のシートベルト着用率の低さ」は、海外でもさほど変わらないようだ。今回紹介するのは、シンプルなデザインで後部座席のシートベルト着用がいかに大切かを教えてくれる広告である(Coloribus.com)。
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↑ フロントガラスに張り付いたものは、子供が持っていたと思われるストロベリーアイスクリーム
これは自動車の専門誌【Top Gear Magazine】が自誌内で展開した、自動車の安全運転、そして後部座席へのシートベルト着用を啓蒙する広告。絵には自動車内部の後部座席から、運転席・フロントミラーを見たアングルとなっている。そしてフロントミラーの中央部には、コーンタイプのストロベリーアイスクリームが広範囲に付着してしまっている。コーンが落ちることなく付着していることや、アイスのガラス上への広まり具合から見て、相当な高速で叩きつけられた状況がわかる。視線を下にやると、広告下部には「後部座席のシートベルト:それには理由があります」のメッセージ。
これは後部座席に座っていた子供が、自動車自身の事故による衝突・接触事故、あるいは単なる事故防止のための急停止により、反動で座席から投げ出され、前のめりに突っ伏した状況を、アイスで疑似的に表現している。子供がよく食べているであろうアイスクリームを代替的に使うことで、広告を見た人に瞬時の連想を可能としている。また、アイスの種類をバニラやチョコレートでは無く、あえて(赤色の)ストロベリーとして、事故を連想させている点にも注目したい。
冒頭でも触れたように、後部座席に座らせられた子供は、シートベルト着用をあまり好まない。キツいし動きにくいからだ。同乗者としても「なあなあ」で何となく子供の訴えに応じ、シートベルト着用を略させてしまうこともあるだろう。しかし「万一」の際に、この広告のストロベリーアイスクリームと同じような状況になることを考えれば、その行為は間違った思いやりであることが分かる。あるいは子供自身にもこれを見せ、諭すのも一つの手かもしれない。
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