アジア主要国のFacebook普及率
2011/12/03 06:32
先に【アジア諸国のインターネット普及率など(2011年3月末時点)】で記したように、【東南アジア諸国におけるパソコンやタブレットPCなどの世帯保有率】をきっかけに、主にアジア諸国にスポットライトを当ててインターネットそのものの状況変化や、そのインターネットで一番多くの人が使っているとされるソーシャルメディアFacebook関連のデータを整理している。今回はアジア主要国のFacebookへの加入率などのグラフ化を試みることにした。
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対象とする国は先の「アジア諸国のインターネット普及率など(2011年3月末時点)」と同じとし、インターネット人口・総人口は【Internet World Stats】から抽出する。ここの値は2011年3月末を基準日としている(この点に要注意)。
そしてFacebookの加入者数だが、これは【Facebook利用者数の各国対人口比】で用いたCheckFacebookのものを利用する。ちなみにこのサイトによると、現時点でのFacebook利用者は約7億7200万人。
まずはこのCheckFacebookから、アジア主要国のFacebookユーザー数をグラフ化する。
↑ アジア主要国のFacebookユーザー数(2011/11/29時点、万人)
何度となく指摘しているが、インドネシアは人口も多く(2億4560万人)、インターネット普及率はさほど高くないものの、その多くがFacebookを利用していることから、ユーザー数も大きなものとなっている。第2位のインドに200万人ほど積み増しし、4083万人でトップを貫いている。
第3位のフィリピン以降はユーザー数も大きく減り、タイの約1300万人、マレーシアの1200万人と続いている。日本は520万人強で、今回の序列では第8位。
これらの値を単純にInternet World Statsで取得した2011年3月末時点の総人口数で割り、対人口比でのFacebookユーザー数を算出したのが次のグラフ。例えば日本の場合は4.1%なので、老若男女・ネット利用の有無を問わず25人に1人がFacebookユーザーという計算になる。
↑ アジア主要国のFacebookユーザー数比率(2011/11/29時点、対人口(2011/3末時点)比)
人口比での上位はシンガポールや香港。元々インターネット普及率が高く、Facebookの浸透度も高い国が上位についている。また傾向としては国土が小さめで、ネットインフラの構築・整備がしやすい国が上位に来る感はある。先のインドネシアは、「対人口比」では16.6%でしかなく、これは同国のインターネットインフラの整備が進んでいないことをも表している。
最後に「対人口比」ではなく、「対インターネット人口比」。要はインターネットに触れる機会のある人のうち、どれほどの割合の人がFacebookユーザーかを示しているものだが……あり得ない値が算出されてしまった。
↑ アジア主要国のFacebookユーザー数比率(2011/11/29時点、対インターネット人口(2011/3末時点)比)
フィリピンや香港、シンガポール、タイなどが軒並み7-9割台を維持しており、東南アジア諸国におけるインターネット(多分にモバイル端末やネットカフェ含む)とFacebookが深い関係にあることが分かる。そして何よりインドネシアが100%を超える値が出てしまっている。
これは【インドネシアのインターネット事情】で触れているが、同国におけるインターネットへのアクセス料金の破格な安さ、元々多数の島々から構成されているため無線系のネット環境が浸透しやすいという土地事情、国民性的にソーシャルメディアが受け入れられやすいなどの点で、Facebookとインターネット、そして同時にネットユーザーには実社会とFacebookが切っても切れない関係にあるのが要因。そしてFacebookのユーザー数取得は11月末、ネットユーザーは3月末のため、半年強の間に3.1%分のユーザー増加が起きたようだ(ちなみにCheckFacebookではインドネシアの値は100%と出ている)。
Facebookがインターネットサービスのすべてではないが、多くの国でネット事情を語る際には欠かせない存在となっているのも事実。今回の各普及率数や冒頭で例示した過去記事の値を見比べれば、アジア諸国のネット事情をおぼろげながらもつかみ取ることができよう。
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