【更新】母親と同居の女性、3/4は「夕食を創ってもらっている」
2011/10/23 06:33
ハーバー研究所は2011年10月17日、母と娘のコミュニケーションに関する調査結果を発表した。それによると調査母体(今件では「娘の立場」にいる人)のうち母親と同居している人においては、母親に夕食の炊事をしてもらっている人がもっとも多く、約3/4に達していることが分かった。次いで洗濯、食事後の食器洗いの順となっている。また単に同居しているより、同居の上で自分がフルタイムで働いている人の方が、母親に多くの家事を任せる傾向があることが明らかになっている([発表リリース、PDF])。
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今調査は2011年9月16日から21日にかけて携帯電話を使ったインターネット経由で、20-39歳の女性に対して行われたもので、有効回答数は2000人。調査実施機関はネットエイジア。未既婚率は1244対756、年齢階層比は20代前半・後半と30代前半・後半で均等割り当て。
今調査母体において、母親と同居して無い人は51.7%。同居者のうちパート・アルバイト以外の(≒フルタイムの)有職者は(全体の)24.3%、同居しているが無職、あるいはパートやアルバイトなどで働いている人は24.0%となっている。
↑ 調査母体における本人と母親との同居の有無、回答者本人の就職関係
そこでまずは同居している人に、母親に何をしてもらっているかについて聞いたところ、トップは「夕食の炊事」で76.9%に達していた。
↑ 現在母親にしてもらっていること(同居者限定、複数回答、上位10位まで)
「夕食」の次は「洗濯」で72.2%。次は15ポイントほど下がるが「食べた後の食器の後片付け」。そして「朝食の用意」「悩み事や心配事の相談」。「悩み事や心配事の相談」以外は家事全般が対象で、回答者本人にとって随分と助けられる状況であるのが分かる。
これが「回答者はフルタイム勤務」となると、母親の家事サポート率はさらにアップする。
↑ 現在母親にしてもらっていること(同居者かつ有職者(パート・アルバイト除く)限定、複数回答、上位10位まで)
上位陣は並び順までほぼ同じで、しかも単なる「同居者」区分よりも高い割合を示している。これは多分に「回答者本人がフルタイムで働いているために忙しく、家事の分担の多くを(回答者の)母親にお願いしている」状況を表している。幸いにも上位7位までは並びもまったく同一なので、並列表記すると次のグラフのような形に。
↑ 現在母親にしてもらっていること(同居者/同居者かつ有職者(パート・アルバイト除く)限定、複数回答、上位7位まで)
「同居(者)」は最初の円グラフで薄いオレンジと濃いオレンジ双方、「同居(者)(本人有職)」は濃いオレンジ部分のみによる回答。「夕食の炊事」「洗濯」は特に高く、それぞれ8割・3/4強に達しているのが分かる。
以前【三世代同居のメリット、トップは39.0%が「にぎやかで楽しい」】や【少子化対策は祖母がキーポイント? 夫婦の母親の育児援助有無別・平均出生子供数】などで、祖父母の存在が既婚女性の家事負担を減らし、安心感と時間を確保させ、子供の育児負担も軽減するという調査結果を取り上げた。今回はその「家事負担」について、具体的な形で確認できたことになる。一方【ますます進む核家族化…種類別世帯数の推移(2009年分反映版)】にもある通り、三世代世帯は漸減する方向にある。他記事からの繰り返しになるが、少子化の一因はこの「世代間家事負担」が出来なくなったことにあるのかもしれない。
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