自然エネルギー導入希望は1/3、「良く分からない」も4割近く
2011/10/05 12:00


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今調査は2011年9月5日から8日にかけて携帯電話を利用したインターネット経由で、関東一都六県の居住者20-59歳の男女に対して行われたもの。有効回答数は1000件。男女比は1対1、年齢階層比は20・30・40・50代で均等割り当て。
東日本大地震とそれに伴う各種災害(震災、以後「本震」と表記)に伴い、電力供給力不足が深刻化し、現在もなお電力需給バランスが不安定にあることはご承知の通り。そして節電と共に注目を集めるようになったのは、太陽光パネルを筆頭に世帯レベルで再生可能エネルギー(自然エネルギー)の仕組みで電力を発電したり、【日産リーフから家庭へ電力供給の仕組み公開・2011年度の販売開始を目指す】で紹介したような「電力消費のピーク時を避ける(タイムシフト)の仕組み」を導入する動き。今件ではそのうち以前から(【麻生首相、新「三種の神器」を提唱】)注目されていた前者、つまり「再生可能エネルギー設備の自宅への導入」にスポットライトを当てている。
「自宅に太陽光パネルをはじめとした再生可能エネルギーによる発電設備を導入したいか」という問いに対しては、全体では3.0%が「すでに導入済み」と答えている。そしてシンプルに「導入したい」は13.6%、余剰電力の買取価格が高ければ導入したい(つまりある程度「中期的なコストダウン・利益の可能性」が見込める)という意見が21.5%となり、合わせて35.1%が導入に前向きな姿勢を見せている。

↑ 自宅に再生可能エネルギー発電設備(太陽光パネルなど)を導入したいか
導入に否定的な意見は17.7%と2割足らず。その一方、4割近くが「よく分からない」と答えており、啓蒙・情報の伝達公知が不十分であることがうかがえる。
男女別に見ると導入済み・積極導入派はほぼ同数だが、「買取価格が高ければ導入したい」「導入したいと思わない」共に女性が男性の半分近くでしかなく、「よく分からない」にそのまま移行する形となっている。女性は半数近くが「よく分からない」としており、再生可能エネルギーによる発電設備導入に興味関心が高いであろう層への、情報伝達上のミスマッチが起きているのが分かる。
例えばLED電球の導入なら、既存の白熱電球を外して代わりに取りつければそれでOK(もちろんLED電球の選定には色々と考慮する必要があるが)。価格も一つ数千円で済む。しかし太陽光パネルの場合には、それをはるかに超える数の検討必要事項があり、しなければならない事柄が存在し、コストもケタ違いに高い(もちろん補助金などはある)のでそれだけリスクも大きなものとなる。コンビニにおもむき「太陽光パネルひとつ下さい」と店員に尋ねて購入し、自宅に戻ってベランダに置いて、コンセントに差し込めばそれで終了、というわけにはいかない(※比喩的表現であり、実際には太陽光パネルはコンセントにはつなげない)。そのような簡便なレベルで可能な太陽光パネルは、せいぜい【mobile solar L ブラック MS101-BK調達】で紹介したような、スマートフォンや携帯機器向けのソーラー充電器レベルまで。
また現時点の太陽光パネル(をはじめとした家庭向け再生可能エネルギー)は、費用対効果や耐久性、メンテナンスなどの点で問題点があるものも少なくない。結果として複雑な状況下にあるのが現状で、「良く分からない」という回答が多いのも納得がいく。

そして同時に「分かりやすい、そして安心できる仕組み」の構築が求められる。それこそエアコンを住宅に設置するくらいの簡便さが望ましい。そして何よりも、自然エネルギー・再生可能エネルギーの特性への啓蒙が求められよう。
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