お医者さんの喫煙率は9%・世間一般の数分の一
2011/10/03 06:37
ケアネットは2011年9月30日、医師に対するタバコ・喫煙に関する調査結果を発表した。それによると調査母体の医師においては、現在喫煙している人の割合は9%であることが分かった。世間一般の喫煙率と比べると数分の一でしか無い。世代別では喫煙者率に差はほとんどないが、歳を経るほど喫煙経験を持つ人の割合が増加している(【ケアネット公式サイト】)。
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今調査は2011年9月21日から28日にかけて、同社の医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は4000人。
以前【世代別成人喫煙率(2010年分反映版)】などでも記したが、JT発の現在における最新データでは、日本の成人喫煙率は23.9%となっている。一方今件調査母体では9%。世間一般と比べると医師の喫煙率は低めであることが分かる。
↑ 回答医師の喫煙状況
喫煙経験がある人は34%、経験そのものが無い人は過半数の57%。自身の健康を意識してか、あるいは治療診断時の環境をおもんばかってか、喫煙そのものを避ける人が多いことが分かる。
これを世代別に見ると、「現在」喫煙している人の割合はほぼ7-11%と1割前後に留まり、20代をのぞけば大きな差異は見られない。
↑ 回答医師の喫煙状況(世代別)
ただし20代に限れば喫煙率・喫煙経験ありの率が極めて低く、喫煙そのものの経験が無い人が9割に達している。喫煙可能の年齢になってからあまり時間が経過していないこともあるが、それでも先のJTのデータ「男性38.3%」「女性15.1%」(各20代)と比べれば(喫煙中と喫煙経験者を足しても)低い値であり、喫煙を避ける意識が強いことがうかがえる。
ちなみに診療科別の喫煙率だが、診療科による違いは「あまり」無い。
↑ 診療科別喫煙率(ごく一部)
グラフでは平均値以外に、最高値・最低値を示す診療科を記したが、呼吸器科がもっとも低い3%を示している。これは2007年から、日本呼吸器学会の呼吸器専門医の資格要件に『非喫煙者であること』が追加されたことも要因である(と説明されている)。
「お医者さんは禁煙を薦めてくることが多いけど、お医者さん自身は喫煙者がどれくらいいるのか」という疑問を思い浮かべた人も少なくないはず。今件データでは「1割弱」「世間全般の平均よりかなり低め」という回答を得て、疑問を解消できたに違いない。
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