冬に備えた対策、トップは「温かい肌着」
2011/10/02 06:44
パルシステム生活協同組合連合会は2011年9月27日、東日本大地震・震災発生後に人々が生活習慣や生活環境を見直したか否か、どのような見直しをしたのかに関する調査結果を発表した。それによれば調査母体においては、今年の冬に「冬向けの節電対策・省エネ対策」として行おうとしていることのトップに、「保温性の高い肌着を着る」がついた。次いで「体を温める食材を摂る」「なるべく体を動かして発熱する」が続いている。具体的な保温機器の動向としては「湯たんぽを使う」が最も回答率が高く、1/4強に達している(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2011年9月5日から8日にかけて携帯電話を利用したインターネット経由で、関東一都六県の居住者20-59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女比は1対1、年齢階層比は20・30・40・50代で均等割り当て。
東日本大地震とそれに伴う各種災害(震災、以後「本震」と表記)をきっかけに、無意識に、あるいは意図的にライフスタイルを変える人も多い。今件調査母体でも、「本震」後に、身の回りの生活習慣・環境を見直したと答える人は68.7%に達している。そして見直しをした生活費では「電気代」をターゲットにした人がもっとも多い。
↑ 「本震」後、身の回りの生活習慣・環境を見直したか(再録)
↑ 「本震」後、見直した生活費(複数回答、対全員)(再録)
それでは引き続き節電が求められるのが必至と思われる今冬に向けて、「LEDの導入」などのような通期の対応ではなく、「冬独自の準備」としてどのような事をしようと心がけているだろうか。複数回答で聞いた結果が次のグラフ。
↑ 今年の湯冬に(冬向けとして)行おうと思っていること(複数回答)
原文の設問は「今年の冬に行おうと思っていること」で、昨年まで行っているか否かは問われていない。単純に「今年するかしないか」という観点だが、ほぼ半数の人は「意図的に保温性の高い肌着を着て寒さに備える」とある。温かい格好をすれば、それだけ暖房に頼らずに済むという次第。
第二位は「体を温める食材を摂る」。【節電の夏、料理スタイルも変わる夏】と真逆で、暖房にあまり頼らず、寒ければ温かいものを食べて体の内から温まろうという考え。元々鍋ものをはじめ冬にはそのための料理が多数存在するし、【「節電の冬に向けて」…セブン-イレブン、8月23日からアルミ鍋商品の展開開始】のように8月の時点で対応策を提案し始めた小売業も登場する程。
冒頭でも触れたが、直接機器を使って寒さ対策をするという観点では「湯たんぽを使う」がもっとも多く27.7%。次いで「エアコンでは無く石油ストーブを使う」が24.1%。「扇風機で空気循環」「電気ポット使用を控える」などが2割近くで続く。「省エネ家電を購入する」は1割少々でしかなく、少なくとも現時点では「冬の節電耐寒」としては、出来るだけ出費を抑えた対策を考えているように見える。またリリースでは「腹巻」にスポットを当て、特に女性若年層が腹巻を多用するであろうと伝えている。
上の各項目も含め、今後どれだけ考えを実行に移すか、あるいは現時点で考えていなかったことを実行するかは分からない。しかし、今年の初夏で起きたドタバタ騒ぎ(節電周りの家電、例えば省エネタイプや充電可能な扇風機が軒並み品切れになった状況)を避けるためにも、「やるぞ」と決めたら早めに準備しておくことをお勧めしたい。
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