スマートフォンでの写真撮影、一般携帯より頻度は上
2011/09/29 06:53
NTTレゾナントが運営するgooリサーチは2011年9月27日、ウェブサイトや写真のプリントに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、携帯電話よりもスマートフォンの方が、男女別では女性の方が写真の撮影頻度が高いことが分かった。また、撮影した写真の保存方法としては、メモリカードやパソコン本体、CD-Rへの保存が主流で、いわゆる「ストレージサービス」などは利用者が少数に留まっていることも判明している(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2011年8月30日から9月2日にかけてパソコンユーザーに対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1010人。男女比は548対462。主流の使用携帯端末は、携帯電話が512人・スマートフォンが498人と、かなりスマートフォンが多い割合を示している。
【「短い文章」「積極投稿」「携帯経由の写真」…モバイル端末の進化で変わるブロガーの気合いとブログの中身】や【デジカメ7割・ケータイ4割強…普段使ってるカメラとは】などにもあるように、携帯端末にはデジカメ機能搭載がごく当たり前となり、多くの人が「いつでもどこでもカメラマン」になれる時代となった。そこで手持ちの携帯端末における、写真の撮影頻度を尋ねた結果が次のグラフ。全体では7割強の人が「それなりに撮影する」と回答している。「カメラ機能が無い」人は3.3%、「まったく撮影しない」人は5.4%のみ。
↑ 携帯端末での写真撮影頻度
一般の携帯電話と比べるとスマートフォンでは撮影時・撮影後の処理機能に優れている場合が多く、何かと使い勝手が良い。何より画面が大きいのがポイント。そのせいもあるのか、スマートフォン利用者の写真撮影頻度は、一般携帯電話よりもかなり高めの値を示している。例えば【au、分かりやすいメニュー表示をするAndroidスマートフォン用ホームアプリ「かんたんメニュー」を無料配布】で解説した、auのアンドロイド・スマートフォン向けの「かんたんメニュー」では最上部・「電話」の真横に「カメラ」のアイコンが配されており、デジカメ機能が多用されていることを如実に表している。
↑ 「かんたんメニュー」設定前後(再録)
また、男性よりも女性の方が写真撮影頻度が高いのも注目に値する(「まったくない」の割合が男性は女性の2倍近くあるのも要注意)。
それではこれらの人達が撮影した写真データは、どのような取扱いを受けるのか。撮影者に聞いた結果が次のグラフ。比較対象としてデジタルカメラで撮影した場合も併記してあるが、なかなか興味深い結果が出ている。
↑ 撮影した写真の保存管理方法(撮影者限定)
まず全体として冒頭でも触れたように、デジタル系の写真データを保全するストレージサービス(ウェブ上にデータを保全するサービス)の利用者は少数派で、普及率が低いことが分かる。コミュニティサイトもそれなりに使われているが、やはりまだ一般的では無い。そして「携帯端末=コミュニティ」「デジカメ=ストレージ」という住み分けが出来ているような動きを見せているのも面白い。
写真の保全方法として一般的なのは、メモリカードかパソコン本体内。デジカメの場合は高解像度ということもあってか、CD-Rに転送したり、さらにはプリント・現像して物理的な状態で保存する事例も多々見られる。しかしそれらの「二度手間的な手立て」もどちらかといえば(特に携帯端末は)少数派で、メモリカードやパソコン本体内に保全しておく程度でとどめている人が多数を占めている。
紙焼きのカメラによる撮影とは違い、デジタルカメラ・携帯端末での撮影は、その気軽さもあってか、撮影された写真の扱いも結構煩雑な場合が多いように見受けられる。よほどのもので無い限り「とりあえず撮影・保存」「メモ代わり」程度のもので、いつしか山盛りのファイルに埋もれてしまう。撮影した時点で満足し、後の事はあまり考えていない感が強い。
例えるなら、「試験前の”過去問”を収集したこと自身に満足して中身の精査をしない」「買物袋や紙袋を”もったいないから”と集めたのは良いが、結局ほとんど使わず、置き場所には袋が山盛りに溜まっていく」状況である。デジタルデータの場合は、ファイル数と容量を「食う」だけで、物理的体積を消費するわけではないので、余計に「とりあえず」度が高くなると考えられる。
今後は「撮影した写真の共有」という、これまでにはあまり見られなかった利用方法もあわせ、大量に創生されるデジタル写真の保存方法・使い道について、色々な方法が提示され、普及していくのだろう。
■関連記事:
【携帯デジカメで撮るものは「景色」と「メモ代わり」】
スポンサードリンク