【更新】LED電球、家庭への浸透は3割近く
2011/09/20 06:38
マイボイスコムは2011年8月26日、自宅の照明とLED(発光ダイオード、Light Emitting Diode)電球に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、LED電球を自宅に使っている人は3割近くに達していることが分かった。使っている人の3割は2010年頃、そして1/4強の人は東日本大地震とそれに伴う電力需給ひっ迫の動き以降に導入している([発表リリース])。
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今調査は2011年8月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万2454人。男女比は46対54、年齢階層比は10代2%・20代11%・30代28%・40代32%・50歳以上28%。なおグラフに反映されている回答値は計測値に、2010年3月の住民基本台帳の性別・世代別人口構成比に合わせてウェイトバックが行われている。
【白熱電球から電球形蛍光ランプ、LED電球に交換……でも何か月で元が取れる!?】などで詳しく解説しているが、LEDは白熱球・蛍光灯電球と比べて消費電力が小さく、長持ちする傾向にある。一方で(導入)単価が高い、商品によって品質がまちまち(昔と比べれば安定してきたが)、光の広がり具合の違いなどから、他の電球と比べて暗めに見える場合が多いなどの短所もある。昨今では節電の流れを受け、【セブン&アイHD、セブン-イレブンなどで1280円の「セブンプレミアム LED電球」発売】で紹介したように、大手コンビニでも安価なLED電球を販売するようになった。
今調査母体に対し、自宅で使っている照明種類を尋ねたところ、蛍光灯利用者は9割近くに達しダントツのトップシェア、次いで白熱電球、LED電球と続く結果となった。
↑ 自宅で使っている照明種類(複数回答)
LEDの導入が随分と世間で話題となり、各小売店や自動販売機で積極導入されているが、個人宅ベースではさほど多くないことが分かる。資料では「世帯年収が高い層や、持ち家の人では、LED電球の使用率が高くなっています」との表記があるため、やはり初期コストの高さがハードルとなっているものと思われる。蛍光灯はLED電球との差し替えは難しいが、白熱電球とは容易なため、これらを入れ替えるだけでも随分と節電効果が期待できるものだが。
それではLED電球を導入している家庭では、いつごろから使い始めたのだろうか。
↑ LED電球使用開始時期(LED電球使用者限定)
2008年頃までは少数派で、2009年-2010年頃になると多くの人が導入を始めるようになる。2011年は頭の2か月だけで1割の人が導入をはじめており、東日本大地震以前にもLED普及の波が押し寄せていたのが分かる。そして東日本大地震を経て電力需給のひっ迫に伴い、世帯単位での節電も大いに求められるようになり、その一環としてLEDの導入も各方面で盛んに推奨される。結果として、これまで二の足を踏んでいた人達もこぞって導入しはじめたようすが分かる。
実際、導入しはじめた理由を尋ねても、「東日本大地震・震災後の節電対策」を挙げる人が1割を超えている。
↑ LED電球使用のきっかけ(複数回答)(LED電球使用者限定)
とはいえ、まだ十分使える電球を取り外して付け替えるまでの行動を取る人は少ない。6割近い人は「電球切れなど交換のタイミング」の際に、LED電球の導入を行っている。震災起因が主理由の人は少数派で、むしろ震災・節電を境にLED電球を導入するハードルが低くなり(多種商品の展開、価格の引き下げ)、他の交換事由にあわせて「よい機会」だからと購入する事例が多いようだ。
最初のグラフに戻るが、LED電球を使っていない世帯は7割強、そして白熱電球を使っている世帯もほぼ同率に達している。LED電球と白熱電球を併用している世帯もあるだろうが、多くの世帯は未だに電球は白熱電球のみの使用と思われる。そしてそれゆえに、白熱電球の部分をLED電球に切り替えるだけでも、十分な節電効果は期待できる。多少の初期投資には目をつむり、是非共LED電球に差し替えてほしいものだ。
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