子供の携帯電話によるインターネット利用率
2011/09/13 06:49


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今調査は2011年2月から5月にかけて、全国(震災の影響により宮城県は未実施)の18歳以上の小学生(現在4-6年生)・中学生・高校生の子供がいる保護者に対し、学校経由で保護者向け調査票を配布・回収したもの。有効回答数は6万6308人。なお回答票上に特に明記はないが、子供に関する項目は一人分しかないことから、複数の子供がいる保護者の場合は一番年上の子供に関して回答しているものと見なす。
まずは【小学2割・中学4割・高校9割…小学生から高校生の携帯電話の保有状態】でも解説した、現時点における携帯電話の保有率。保護者が回答しているので項目は「-保護者」とあるが、実際にはそれぞれの子供に関する回答であることに注意されたい。

↑ 携帯電話の所有状態(再録)
全体では5割近くが携帯電話を保有していることになる。
それでは携帯電話を所有している子供は、その携帯電話を利用して「インターネットをしている・使っている」のだろうか。調査票では「”インターネットを使う”とは、メールをやりとりしたり、サイトにアクセスしたりすることをいいます」とあるので、ネット経由でブラウジングやメールのやり取りを意味すると考えてよい。携帯保有者全体では約3/4が、携帯電話経由でネットを利用しているという結果が出た。

↑ 携帯電話によるインターネット利用(専用・家族共用携帯保有回答者)
インターネットへのアクセスは携帯電話の便宜性を飛躍的に高める一方、リスクも大きなものとなる。世の中の仕組み、分別をわきまえていない子供が利用すると、諸刃の剣になりかねない。機種によっては機能を制限することができたり、あるいは親子の取り決めで「ネットの利用は不可」としている場合もあり、小学生では半数近くが「使っていない(使わせていない、も含む)」と回答している。
これが中学生になると約3/4、そして高校生になると9割近くがネットを利用していると回答。歳を経るにつれて世の中の仕組みを理解し、分別をわきまえると共に「使いたい」という子供からの要望の高まりがあるのだろう。
上記のグラフは「携帯電話保有者に占める比率」。そこで各学校種別の携帯電話保有率を掛けて、子供全体(携帯電話の保有・非保有を問わず)における携帯電話経由のネット利用率を試算した。

↑ 子供全体に占める、携帯電話によるインターネット利用率(保護者が確認しているもののみ)
あくまでも調査母体に限るが、小学生(4-6年生)では1割強、高校生では8割強が、携帯電話経由のインターネットアクセスを行っていることになる。携帯電話そのものの普及率もさることながら、子供の世界における携帯ネットの浸透率が意外な数字であることを、あらためて認識できるというものだ。
■関連記事:
【小学2割・中学4割・高校9割…小学生から高校生の携帯電話の保有状態】
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