震災後に備えた防災品、飲料水は4割近く、懐中電灯や電池は3割強
2011/08/29 19:30
マクロミルは2011年8月25日、防災に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体において、東日本大地震以降に新たに防災関連の商品を購入した人は6割強に達していたことが分かった。もっとも多くの人が調達したのは「飲料水」で、「懐中電灯」「電池」「非常食」など、地震だけでなく汎用的な防災品であると同時に、震災後に不足感を覚えた商品が上位を占めている(【発表リリース】)。
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今調査は2011年8月16日から17日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は928人。男女比は1対1、年齢階層比は15-19歳104人・20代-50代まで10歳区切りで206人ずつ。
2011年3月11日に発生した東日本大地震とそれに絡む各種震災で、多くの人が防災意識を高めている。今件は震災以降に購入した、防災関連商品の動向からその一端を推しはかろうというものだが、震災以降に何らかの防災関連商品を購入した人は6割以上に達する結果となった。
↑ 東日本大震災「以降」、防災関連の商品を購入しましたか。購入した方はその商品をすべてお選びください(複数回答)
上位陣には「飲料水」「懐中電灯」「電池」「非常食」など、地震だけでなく他の災害にも役立つと共に、震災で実際に不足感を覚え、あるいは必要性を感じたであろう要因がついている。元々常備していた人も合わせれば、現時点の常備率はもっとあがるはずだ。
その他「携帯ラジオ」「ろうそく・マッチ」など、防災用品がずらりと並ぶが、今件項目は同時に「防災用品のチェックリスト」としても役立つことが分かる(もっとも「火災警報器」はすでに常設が義務付けられており、震災以降に購入というのはいささか首を傾げるところがあるが)。
なお東北地方の回答者数が少数(52人)のため参考値となってしまうが、地域別で見た場合、やはり切迫度の違いがそのまま数字に表れてしまっている。
↑ ”東日本大震災「以降」防災関連の商品を購入しましたか”で「購入品無し」の回答率(地域別)
一部は震災前から備えは充実していて、さらに付け足す必要は無い人も含まれているのだろうが、その他地域の「過半数は何も購入していない」は少々多すぎる。あるいはこれが防災意識の現実であり、同時に限界なのかもしれない。
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