シニアのスマートフォンユーザー、アプリ利用者の過半数は「無料のみ」

2011/08/25 12:00

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シニアのスマートフォンNTTレゾナントは2011年8月22日、同社が運営するインターネットアンケートサービス「gooリサーチ」において実施した、「シニアの情報端末保有状況に関する調査」結果を発表した。それによると調査母体のうちスマートフォン保有者においては、アプリケーションをダウンロードしたことがある人は約85%に達していることが分かった。そのうち半数以上は無料のみのをダウンロードしている。また男女別では男性、世代別では64歳以下の方がアプリのダウンロード率が高い傾向が確認できる(【発表リリース】)。



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今調査は2011年6月17日から22日にかけて、パソコンを利用したインターネット経由で60歳以上の男女に対して行われたもので、有効回答数は8393人。男女比は76.6対23.4。年齢階層比は60-64歳が4432人・65-69歳が2008人・70-74歳が1279人・75-79歳が557人・80歳以上が117人。なお【個人の携帯電話やパソコン利用率(2010年分反映版)】にもあるようにシニア層におけるパソコンの利用率は若年層と比べて低めなため、今件結果はあくまでも「パソコンを使っているシニア層」という調査母体での結果として認識しておく必要がある。

さて今調査母体を対象とした、デジタルフォトフレームやスマートフォンなど、世間全般に浸透が進みつつあるデジタル機器の保有・利用率は次の通りとなる。「パソコン非保有者」に同じ質問をしても回答率は一層低くなることは容易に想像がつくため、世間全般のシニア層普及率はこれより低めになることを留意しておかねばならない。

↑ 60歳以上・PC保有者における各種端末保有(利用)率
↑ 60歳以上・PC保有者における各種端末保有(利用)率

スマートフォンは4.7%。つまり「パソコンを持つシニア層のうち20人に1人はスマートフォン持ち」ということになる。意外にデジタルフォトフレームの普及率が高いのも驚き。

この「スマートフォン保有者」に、アプリケーションのダウンロード状況を尋ねた結果が次のグラフ。全体としては「ダウンロードしたことがある」人は8割強。

↑ スマートフォンのアプリダウンロード状況(スマートフォン保有者限定)
↑ スマートフォンのアプリダウンロード状況(スマートフォン保有者限定)

さすがに「パソコンを操る技能を持っている」という振り分けがあるからか、アプリのダウンロード率も高め。しかしそのような状況下でも、有料アプリを使っている人は4割足らずでしか無い。全体比で46.7%、アプリダウンロード者内では約54%は「無料アプリのみダウンロード」と回答している。

属性別にみるとアプリのダウンロード率では「男性>>女性」「64歳以下>>65歳以上」という構図が成り立つ(「ダウンロード無し」回答率を見ると真逆として「女性が上」「65歳以上が上」となる)。歳を経るほどリスキーなこと・面倒なことを敬遠したがるのは理解できるが、男性よりも女性の方がダウンロード率が低いのはやや驚き。

シニアのスマートフォンもっとも、気に行ったアプリに対するこだわりは男女と世代では別々のようで、男女間では女性の方がわずかに有料アプリのダウンロード率が高いのが見て取れる(回答項目には「有料アプリのみダウンロード」もあるが、ゼロカンマ%でしかないので事実上「有料・無料」双方の回答者で考えてよい)。しかし世代別では年上の方が有料アプリを敬遠する傾向が強い。

繰り返しになるが今件はあくまでも「パソコン利用者」という母体における「スマートフォン保有者限定」のもので、「パソコンを持っていない・利用していない」ものの「スマートフォンを保有している」人のことは含まれていない。社会全体のシニア層の傾向としてそのまま考察するのはリスクがあるが、参考とするには十分価値のあるデータといえよう。



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