女性・若年層は「SNS内メッセージのURL」への無防備度が高い傾向
2011/08/25 12:10
トレンドマイクロは2011年8月22日、日本国内におけるソーシャルネットワークサービス(SNS、今件ではmixiやFacebook、そしてツイッターのようなミニブログを含む。ブログや掲示板のような、原則的に不特定多数に向けた情報発信型のサービスは含まない)の利用に関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、SNS経由で送られてくるメッセージにリンクがあった場合、送ってきたのが「直接会った事がある友人や知人」だった時には、約半数の人が「セキュリティ上のリスクを気にせずにクリックしてしまう」と回答していることが分かった。さらにこの傾向はシニア層より若年層、男性よりも女性の方が強い傾向があるという結果が出ている(【発表リリース】)。
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今調査は2011年6月28日から30日にかけてインターネット経由で12歳以上の男女に対して行われたもので、有効回答数は618人。男女比は333対285、年齢階層比は20代142人・30代203人・40代164人・50代78人など。
先に【SNSで面識ある人からのメッセージ、2人に1人は「気にせずURLをクリックするヨ」】で記したように、今調査ではSNS経由で届いたメッセージにURLリンクがあった場合、送り手によってクリックする判断基準をどのように変えているかについて尋ねている。その回答によれば、相手が「面識ある友人・知人」=「直接会った事がある友人や知人」だった場合、約半数が「メッセージにURLがあれば、リスクなど気にせずにクリックしてしまう」と答えている。
↑ ソーシャルメディア(SNS)利用時のメッセージ内リンクに対する意識(再録)
この「面識ある友人・知人」からのメッセージにおけるURLへの反応について、属性別に確認したのが今回スポットライトを当てる項目。まずは男女別だが、女性の方が7ポイント強ほど同意率が高い、つまりより多くの人が無防備にクリックしてしまうと回答している。
↑ 面識ある友人・知人からのメッセージ内のリンクを気にせずクリックすることについて(男女別)
他方年齢階層別に見ると、若年層ほど無防備率が高いことが分かる。
↑ 面識ある友人・知人からのメッセージ内のリンクを気にせずクリックすることについて(世代別)(10代・60代は該当者数が少数で有意性が無いため省略)
無防備率の高い「若年層」「女性」という属性を見ると、そのままSNSへの浸透度(あるいは携帯電話によるメールなどのコミュニケーション率)が高い層であるのが分かる。身近に接している機会が多いからこそ、それだけ油断してしまうということなのだろう。あるいはわざわざ知り合いからのメッセージを疑っていたらキリがないのかもしれない。
しかし先の記事でも触れた通り、送り手側が送る意思は無くとも、悪質なプログラムなどに感染してしまったために、勝手に悪意あるURLを含むメッセージを送っている可能性はゼロとはいえない。例えば自分が良く知っている相手からのものにも関わらず、見たこともない外国語の文面とURLが記載されている、明らかに違和感のあるメッセージが送られてくることもありえる。「●×さんだから、何か驚かそうとしてこのような文面を……」と安心してクリックすると、まんまとワナにはまってしまうことになる。
前の記事からの繰り返しになるが、たとえSNSのように相手が容易に特定でき、自分が良く知っている相手からのメッセージであっても、そしてそれが何度無く繰り返されている行為であっても、不用意にクリックをするのは避けるべき。少しでも不審なものであれば(特に短縮系URLは要注意)、周囲に相談するなり、クリックをしないなどの対処をお勧めする。それが自分自身はもちろん、相手にとってもプラスとなるのだから。
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