固定電話数の移り変わり(2011年版情報通信白書より)
2011/08/20 19:30


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同じ総務省の調査などを元にすれば、携帯電話の普及率は1995年時点では1%台だったのが、2000年には4割を超え、最新データでは93.3%という値が出ている(【携帯電話の普及率推移(2011年版)】)。

↑ 携帯電話普及率(総務省調査・単身者含む)(再録)
一方固定電話(加入電話…電話の設置を希望する契約者と、電気通信事業者との契約に従って敷設される電話回線)は、1996年までは増加傾向にあったものの、その後漸減傾向を見せ、直近の2010年度末(2011年3月末)には1995年と比べると半数近くにまで減っている。携帯電話の普及率上昇と相反していること、昨今においては固定電話を持たずに携帯電話のみの世帯も増えていることから、電話というインフラの所有・利用のトレンドが確実に変化を遂げつつあるのが分かる(今件にはIP電話は含まれていないことに注意。IP電話は逆に漸増している)。

↑ 固定電話の加入者数の推移(各年度末時点)(万加入数)
この「電話利用のトレンド変化」は公衆電話においても現れており、最新データを反映させた記事は後ほど展開するが、昨年までの動向を見ても、固定電話の減り方以上の加速感で減っているのが確認できる(【10年で6割減少…公衆電話の設置数推移】)

↑ NTT東・西日本における公衆電話設置構成比推移(再録)
今後は携帯電話・IP電話の普及率(数)がこれまで以上に増えていくだろう。そしてその一方、先の震災の時に大活躍したことからも分かるように、「いざ」という時のために頼りになるインフラとして、後者二つは100%無くなることはありえないが、固定電話・公衆電話が引き続き漸減傾向を続けることは容易に想像がつく。時代の流れとはいえ、少々寂しさを覚えるのもまた事実といえよう。
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