「電子メール」や「検索エンジン」は今でも大活躍・利用頻度はむしろ上昇

2011/08/16 12:00

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電子メールアメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年8月9日、アメリカにおけるインターネットサービスの利用性向に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうちインターネット利用者においては、この10年の間にメールの送受信や検索エンジンの利用経験者の比率は高水準のまま変化がないことが分かった。ソーシャルメディアなどの利用が活発化しつつある昨今でも、基本となるメールや検索エンジンは相変わらず良く使われているのが現状のようだ(【発表リリース】)。



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今調査は2011年4月26日から5月22日にかけて、18歳以上の人に対して電話(固定電話と携帯電話)でRDD形式(Random Digit Dialing、乱数で創り出した番号に電話をかける方法)によって選択された対象に、英語とスペイン語で行われたもので、有効回答数は2277人。回答時に利用した電話は、固定電話は1522人、携帯電話は755人。インターネットを利用している人は1701人。携帯電話保有者は1914人、ツイッターなどのソーシャルメディア利用者は1015人。さらに性別・年齢・教育経歴・人種・使用言語などの各種区分において、アメリカの国勢調査結果に基づいた調整が行われている。

今調査では「メールの送受信」「検索エンジンの利用」「インターネットでニュースの取得」「インターネット通販の利用」「ソーシャルメディアの利用」の項目において「利用経験あり」「昨日使ったか否か=頻繁に利用しているか」などを尋ねている。詳細項目・検査結果の公開データが掲載されている【PDFファイル】まで確認したが、経年データは「メールの送受信」「検索エンジンの利用」の2項目しか公開されていないので、各項目の推移は調査結果のグラフを転用させてもらうことにした。

↑ 主要項目の「利用経験率」(インターネット利用者に占める比率)
↑ 主要項目の「利用経験率」(インターネット利用者に占める比率)

ネット回線のブロードバンド化やパソコンの高性能化、さまざまなサービスの展開で情報の送受信手段は多種多様になった。特にソーシャルメディアは【ソーシャルメディアの現状が分かるバイラルビデオの新作「Social Media Revolution 2」を視聴してみる】などにもあるように、他のウェブサービスのシェアを浸食する勢いを強めている。その一方で【広告媒体として電子メールはまだまだ重要!?】のような話もあり、基本的なインターネットの活用法である電子メールの重要性を再確認するデータも出ていた。今回の調査結果は、ソーシャルメディアの広まりと共に、電子メールや検索エンジンが、未だに多くの人に使われていることを改めて確認できる結果といえる。

一方その「電子メールの送受信」と「検索エンジンの利用」だが、詳細データの中には「利用経験」ではなく「昨日使った=頻繁に活用している」人の割合の推移も記されている。こちらもインターネット利用者比ではあるが、興味深い動きが確認できる。

↑ 「昨日」サービス経験者(=頻繁利用者)(インターネット利用者限定)
↑ 「昨日」サービス経験者(=頻繁利用者)(インターネット利用者限定)

この10年間で利用経験者率が高いまま維持されているのは先のグラフの通りだが、一方で「よく使う人」の割合はむしろ増加する傾向を見せている。操作環境が快適になり、スピーディーに使えるようになったからか。インターネット上に流れる情報量の増加で、検索の必要性が増したからか。さまざまなサービスからメールの送受信ができるようになって、利用機会が増加したからか。理由は色々と考えられる。しかし「昔より今の方が、メールや検索エンジンは多くの人が頻繁に使っていますヨ」と言われれば、自分自身の経験も含め、「ナルホド」と納得してしまうものだ。



今件はあくまでもアメリカでの調査結果だが、日本でもさほど違いは無いように思える。やはりメールはよく使うし、検索エンジンのお世話になることも多いからだ。両者とも古い部類に入るサービスではあるが、決して軽んじてはならない、重要なものという認識はしておくべきだろう。



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